キャバクラとガールズバーも、女の子がお酒を作ってくれるお店ということで、違いがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、キャバクラとガールズバーの違いについて、仕事内容や給料、働き方などの観点から比較して解説していきます。
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キャバクラとガールズバーを徹底比較!何がどこまで違うのか?
キャバクラもガールズバーも、水商売の中では店舗数が多いものの、ガールズバーについては首都圏の方が仕事が見つけやすいという特徴があります。他にも、同じ夜職というくくりであっても、給料や仕事内容など、様々な点で違いがあります。
- 時給の違い
- 働き方の違い
- 給料体系の違い
- お店の雰囲気の違い
- 年齢層の違い
それでは、キャバクラとガールズバーの違いについて、わかりやすく紹介しましょう。
時給の違い
キャバクラもガールズバーも、基本的には首都圏に近づけば近づくほど給料水準が上がっていく傾向があります。このような事情から、立地条件による違いを含めると単純にキャバクラとガールズバーの給料の違いがわかりにくくなってしまうため、東京都内の賃金で統一して比較していくこととします。
結論から言うと、1人あたりの客単価(売上)が、ガールズバーよりも高く、各種バックがつくキャバクラの方が給料が高くなるため、効率的にたくさん稼げるのは、断然キャバクラです。
具体的には、キャバクラの時給は、3,000円〜4,000円程度で、経験や容姿、元いたキャバクラから顧客を引っ張って来られたかどうかなどの理由によって変わります。
一方、ガールズバーの時給は、1,500円〜2,000円程度です。
キャバクラの半額程度になる理由の一つに、お店の仕組みが関係しています。ガールズバーには指名制度もなく、スタッフとしての「個の営業力」が重視される度合いがキャバクラよりも弱いため、給料の違いに現れていると考えられます。
働き方の違い
キャバクラとガールズバーは、同じくアルコール類を提供するお店ではありますが、実は営業形態からしてまったくの別物です。働き方についても同様で、全く違うものだということを認識しておきましょう。
キャバクラは「接待」をともなう営業です。ボックス席などで、お客様の隣や向かいに座って会話でおもてなしを行う「接待をともなう風俗営業」と分類され、「座る」というところがガールズバーとの大きな違いになってきます。
ガールズバーは「接客業」に分類されます。
キャバクラとの違いは、お客様の隣に座るか、カウンターを挟んでの営業になるかという点です。ガールズバーは、あくまでも「バー」ですから、アルコール類を提供する際に発生するコミュニケーションが「接客」になります。
ここで大切なのは、ガールズバーでは「座って接客する」ことはしません。これをしてしまうと、キャバクラと同じような「接待」を伴う営業行為になってしまうからです。
キャバクラは基本的に「座って」仕事をする、ガールズバーは「立ったまま」仕事をするという違いにもつながります。このような違いから、「ずっと立ったまま仕事するのはきつい」と思う女性には、ガールズバーでの仕事内容がキツイと感じられる可能性があります。
給料体系の違い
キャバクラとガールズバーでは、働き方から影響を受けて、給料体系にも大きな違いがあります。
キャバクラでは、時給の他に各種バックというシステムがあります。
各種バックには、指名料の一部が返ってくる指名バック、お客様が注文したドリンク・フードの一部が返ってくるドリンクバック、同伴・アフターによるバックなどが含まれており、このような各種バックが、時給とは別に入ってくるため、キャバクラの方が稼ぎが良くなるのです。
ただ、キャバクラの場合は「持ち出し」とも呼ばれる経費を自腹で払うことがほとんどです。自己負担となりやすいのは、お店から自宅への送迎を行ってもらうための送り代、ヘアセット料金、ドレス購入にかかった費用などです。
確かに時給でも各種バックでもキャバクラの方が稼げるのですが、この経費を差し引くと、思っていたよりも稼げなかった…と感じる人も多いようです。
一方、ガールズバーではこのようなバックが基本的にありません。
一部、キャバクラ同様のドリンクバックのあるお店もありますが、キャバクラよりも安い時給で一部のタチの悪いお客様にガンガン飲まされてしまい、潰れたところを狙われることもあるので、ドリンクバックのあるガールズバーでは注意が必要です。
ただ、ガールズバーではキャバクラのような各種バックがない代わりに、経費がかかりません。一部のお店では、お店独自のTシャツを制服のように着せるところもありますが、サイズを聞かれて「貸与」という形でスタッフからお金をとるお店はあまりありません。
入ってくるお金がキャバクラよりも少ない代わりに、自腹で払う経費もほぼないという点は、キャバクラよりも有利だと言えるでしょう。
お店やキャスト・スタッフの雰囲気の違い
ここまでご説明してきたように、稼ぎの良さで比べると、ガールズバーよりもキャバクラの方が多いことは事実です。
ただ、この事実が良くない方向に働くこともあります。
キャバクラでは各種バックの割合が高く、太いお客様の場合は収入に直に影響を与えるため、お客様の獲得を巡って、キャスト間での争いが起こることがあります。
「誰々のお客様を誰々が盗んだ」「枕営業でもしたんじゃないか」「仕返しに誰々の客をとってやる」など、かなり厳しい争いに発展することも実際にあります。控え室でいじめのようなことが行われることがあるのも、このようなお客様の取り合いが関係していると考えられるのです。
一方、ガールズバーではバックが発生する仕事ではないため、割とスタッフ同士が協力して働いているお店が多くなっています。よく言えば、どんな仕事をしても、自分に入ってくるお金は時給以外に発生しないため、妬みなどが起こりにくく、人間関係の衝突が起こりにくいのです。
お店の内部での人間関係によるストレスが少ない方で働きたいという場合は、キャバクラよりもガールズバーの方がオススメです。
年齢層の違い
キャスト・スタッフの年齢層で言うと、キャバクラもガールズバーも同じように「若ければ若い方が喜ばれる」傾向があります。そのためどちらの職場でも、20代前半の層がもっとも厚く、それ以降の年代は徐々に薄くなっていくイメージです。
お客様の年齢層については、ガールズバーの方がキャバクラよりも若い男性が来店することが多くなっています。
キャバクラでは20代から上は60代以上まで、幅広い年代の方が利用されますが、ガールズバーについては年配の方が利用することは少なく、「女の子がいるバー」という感覚で利用されている方がほとんどです。
社会情勢の悪化から受けるダメージはどの夜の仕事も同じ
最初に解説しておくこととして、キャバクラとガールズバーでは確かな違いがあるものの、共通する点もあります。
それが、社会情勢の悪化を受けた、業界全体へのダメージです。情勢悪化によって、夜の仕事は接待・接客を伴うものはもちろん、居酒屋やカラオケ店なども、軒並み20時以降の営業を自粛するように求められています。
根本的な解決策が確立しない限りは、お客様が夜のお店の利用を控えることは予測できます。
キャバクラもガールズバーも同じ夜の仕事ですが、もちろんどちらも、社会情勢の悪化により、大ダメージを受けています。ただ、どちらかと言えばキャバクラの方がお客様との接客距離や接客形態が感染リスクが高いため、その分キャバクラの方がダメージを受けているようです。
ガールズバーもお酒を提供する夜のお店という点ではキャバクラと共通していますが、お客様との距離感がキャバクラよりは遠くなり、カウンターを挟んでの接客となるため、お客様の来店への心理的ハードルが低くなるのでしょう。
まとめ:立ち仕事でも気軽に働きたいならガールズバー、給料の良さで選ぶならキャバクラがオススメ
これまで紹介してきたように、キャバクラとガールズバーでは、仕事内容や働き方、給料体系やスタッフ・来店されるお客様の年齢層など、あらゆる面で違います。
ただ、1点気をつけて欲しいのが、ガールズバーで働く場合のお店の選び方です。表向きは「ガールズバー」と言いながら、実際は女の子をお客様の隣などに座らせて「接待」をさせるお店もあるのです。
このようなお店はグレーなガールズバーと思われていますが、法律的にはグレーどころかブラックです。お店が摘発されたら、あなたにも被害がかかる可能性もあるため、カウンターを挟んでの接客であり、接待を伴わないかどうかを事前によく確認しましょう。
給料的にはキャバクラの方が稼げるため、あなた自身のなかで、働きやすさと給料のどちらが大事かを考えて、どちらのお店で働くべきかを考えることをオススメします。