夜職では、営業のために色恋を使う人も少なくないでしょう。ただ、色恋営業の難しいところは、お客様が営業を本気と勘違いし、しつこく迫ってくることが多いことです。

あまりにもしつこいと、あなたのプライベートは侵害され、そのお店で働きにくくなってしまいます。

そこで今回は、色恋営業で起こりがちなトラブル、そして色恋営業でハマったお客様を上手に切るための具体的な方法について紹介しましょう。

色恋営業で起こりがちなトラブル

色恋営業は水商売を初めて間もないキャストでも指名がとれたりと、メリットも多いものです。しかしその反面、キャストのプライバシーの侵害にもなるほどのデメリットやトラブルも目立ちます。

ここでは、色恋営業で起こりがちな現場キャストのトラブルについて紹介しましょう。

ぽろっと漏らした個人情報でストーキングされる

色恋営業は、こちらが仕掛けたつもりがなくても、勝手にお客様の火がついていた…ということもあります

日頃から十分に気をつけていても、まだ水商売を始めて間もないキャバ嬢の場合、「この前隣のマンションで火事があって…」「近くのパン屋さんがこの前◯◯っていう雑誌で取材されてて…」など、何気ない会話の中で現住所のヒントを与えてしまうこともあります。

お客様はその場で「へー、そうなんだ」などと平静を装っているかもしれませんが、あとでその日の火事の情報や雑誌に掲載されたパン屋を調べ、あなたの最寄り駅を調べ、待ち伏せしている…というストーキングトラブルにつながることもあるのです。

アフターや同伴で2人きりになれる場所を選んで手を出される

キャバ嬢としてまだ経験が浅い人ほど、アフターや同伴ではお客様の希望を聞いてしまいがちです。

「どこがいい?」と聞かれても「おすすめのところでいいです!」などと答えると、2人きりになれるカラオケ店などに連れて行かれてしまうこともあります。

密室で色恋営業しているお客様と一緒になると、かなりのリスクがあります。実際に手を出されても、すぐに抵抗することができない性格の人もいるでしょう。同伴やアフターでは、慣れたキャストのように、色恋であるほど他の人の目がある場所を選ぶ必要があるのです。

営業LINEアカウントから個人のアカウントがバレる

エンジニア職など、インターネットのリテラシーの高いお客様に色恋営業を仕掛けるのも大変なトラブルになりがちです。

営業用のSNSアカウントを持っているキャバ嬢がほとんどですが、営業用とプライベート用を一緒にしている場合は、いうまでもなくすぐにほかのSNSから出身地、出身校、友人、親の仕事などが知られてしまいます。

用心して営業用アカウントと個人のアカウントを別にしている場合でも、リテラシーとスキルがあるお客様なら、すぐに個人用アカウントにたどり着いてしまうでしょう。

個人用アカウントには、あなたの生活時間、よく行く場所、本当に考えていることなど、お客様に知られてはまずい情報であふれているはずです。個人のアカウントがばれてもいいようにしておくか、日頃の会話やセキュリティを強化しておくことをおすすめします

本気になったお客様がキャストに知らせる前に離婚していた

色恋営業でお客様の本気度が上がると、あなたの知らない間にお客様の人生が変わっていることがあります。

実際にいくつかのケースが発生しているのが、キャバ嬢と結婚・交際できると思いこみ、勝手にお客様が離婚していたというトラブルです。

恋愛経験が少なく、キャバクラ以外で女性との接触がなかったりする場合や、もともと家庭が上手くいっておらず、色恋営業にのめり込んだ末のトラブルとしてありがちです。

こうなると、お客様の人生が大きく変わってしまいます。お子さんがいた場合などは、父親を奪うことにもなりかねません。ここまでのトラブルに発展する前に上手に切る方向で進めていきましょう。

色恋営業にハマったお客様を上手に切る方法3選

色恋営業にお客様がハマってしまう前に対処するのが一番ですが、どこでハマるのかは正直なところキャバ嬢側で正確に把握するのは難しいかもしれません。ここでは、色恋営業にすでにハマってしまったお客様をトラブルに発展しないように、上手に切る方法について紹介します。

他のキャストに気持ちを移らせる

これは、お店のスタッフと他の信頼できるキャストの協力が必要ですが、結構有力な方法です。キャバクラで、色恋営業にハマるお客様の中でも、恋愛経験が少なく、好意を寄せられるとすぐにハマってしまいやすいというお客様を上手に切る方法となります。

まずはあなたのヘルプとして、あなたと似たタイプのキャストについてもらいます。あらかじめヘルプのキャストには、色恋を切りたいから協力してほしいとお願いしておきましょう。

ヘルプのキャストから積極的にお客様を褒めたり、もてはやしてもらっているうちに、お客様の気持ちがヘルプのキャストに移ったとき、上手に切ることができます。もちろん、ヘルプでついてくれたキャストに負担がかかりすぎないように、上手にフェードアウトすることが大切です

キャバに投資できるお金を尽きさせる

色恋営業にハマってしまうと1週間に何度も何度も繰り返して来店されるお客様が多いでしょう。しかし、お金がなくなってしまえば、キャバクラにそんな頻度で来ることはできなくなります。

これ以上ハマるとまずい、と思ったら、スタッフや他のキャストにも協力してもらい、高いドリンクやフードで消費してもらいます。ただ、この方法だとお客様の私生活が崩壊してしまう恐れがあるため、前持って真剣に注告しておきましょう

注告はキャストではなく、黒服のスタッフにしてもらうことをおすすめします。「お客様、今月ですでに◯◯万円ご利用いただいております。お客様のためにも、今月の来店はお控えになってはいかがでしょうか」というように、進言してもらうのです。

こうすることで、お客様はお金を使い切ることなく、少しずつ来店頻度を下げ、色恋の熱を冷めやすくすることができるでしょう。

傷つけない言い方で友達営業に切り替える

色恋営業を終わらせる方法として、友達営業に切り替えるという方法が、一番手をつけやすいかもしれません。お客様があなたに持っている感情を、恋愛から友情に切り替えていくのです。

具体的には、あなたへの愛の告白に対し、「私は絶対に叶えたい目標があるから、それが実現するまでは誰ともお付き合いはしないの」など、まずは交際する意思がないことを伝えます。

ここで注意すべきなのは、誰とも交際しない、ということを強調する点です。お客様に非があるのではなく、お付き合いできない自分の都合であることをアピールします。

そして、その目標が叶うまで、お客様としての一線は超えないことと、目標の達成はまだまだ先にあることを強調しましょう。しばらくするうちに脈がないと諦めていく方が大半です。諦めなくても、協力するという形で、男女の友情のような、恋愛感情とは別の好意に変わっていくことが期待できます。

まとめ:色恋営業は人選と切りどきが肝心

色恋営業をこちらから仕掛ける場合、ハマりにくい人を選ぶようにしましょう。

また、ハマると大変そうな、恋愛経験が少なく、所属するコミュニティがない人は色恋に発展させないように努力することが大切です。

また、お客様を切るべきタイミングが自分では客観視できなくなることもあります。他のキャストやスタッフからの意見や忠告には積極的に耳を貸し、自分の身にリスクが降りかからないタイミングで切るように心がけましょう。