いわゆる「黒服」と呼ばれるスタッフや、「雇われ店長」として夜職で働いている男性も以外と多くなっています。しかし、収入が不安定であったり、突然の解雇などで、転職を考える男性もまた、多くなっています。
そこで今回は、男性が夜職を続けることのデメリットと、夜職から転職するための具体的方法について紹介します。
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正直厳しい!夜職男性の現実

夜職の世界では、華やかなドレスに身を包んで働く女性キャストの裏で、男性もまたさまざまな形で活躍しています。
「黒服」の男性スタッフは、キャストの配置を決定したり、受付対応をしたり、ドリンクのオーダー、キャスト間の揉め事の対処など、想像以上に忙しく、精神的にも肉体的にも負担の大きな仕事だと言えます。
さらに「雇われ店長」の場合、「店長」という役職を与えられているものの、重要事項には決定権がなく、ストレスを抱えている人も多いでしょう。華やかに見える世界だからこそ、そこで働く男性の日々のストレス、疲労感、焦燥感は、昼職の男性とはまた違った厳しさがあります。
結婚して家庭を持つ予定がある人や、すでにその状況にある人にとって、不安定な夜職の仕事を続けていくことは、厳しい面がいくつもあると言えます。
男性が夜職を続けることのデメリット
では、男性が夜職を続けることで、具体的にどのようなデメリットは主に以下の3つとなります。
- いつ解雇されるかわからない
- キャリアパスが作りにくい
- 住宅ローン・マイカーローンが組めない
ここからは更に深掘りして、夜職として働き続けることで起こりうるデメリットについて紹介します。
いつ解雇されるかわからない
夜職は特に雇用が不安定であり、長年働いていた人が何の前触れもなく、ある日突然いなくなっていた…ということも珍しくありません。
本来は労働基準法を遵守していれば、その日に解雇されるというような乱暴なことはできないはずなのですが、夜職の世界ではしばしば遵守していると言い切れない解雇風景が見られます。
これは他人事ではなく、夜職の世界で働いている以上「明日は我が身」です。解雇されるかもしれない・・という心配を抱えながら働き続けるのは、精神的にも大きな負担になるでしょう。
1年後、3年後どうなってる?キャリアパスが読めない

夜職として働いている男性の中で、「50、60代でもバリバリ安定して働いている」という人を見たことがあるでしょうか?安定して働けているとしたら、それは従業員ではなく経営陣サイドの人でしょう。
黒服スタッフでも、雇われ店長でも、実は数年後の将来設計がたてにくく、今後自分がどのようなキャリアパスをたどるのか読めない、という人が多いのではないでしょうか。そもそも1年後に今働いているお店がまだあるという保証はどこにもありませんし、5年後はもっと不確実でしょう。
昼職なら「3年後は主任に」「5年後は部長に」というようなキャリア設計できますが、夜職だとそれができず、将来的に得られる収入も予測がつきにくくなります。
独身ならなんとかやっていけますが、家族がいる、あるいはこれから家庭を持つ予定のある男性だと、収入の予測がつかない仕事を長く続けることは、大きなデメリットになると言えるでしょう。
住宅ローン・マイカーローンが組めない
今は低金利で、銀行もどんどんお金を融資してくれる時代ですが、それでも収入が不安定すぎる場合はローンが組めないという問題もあります。
そもそもローンを組まないといけない買い物は、分不相応だからやめておいた方がいい…という考え方もできます。
「いつかはマイホームがほしい」と考える人で、完全キャッシュで支払える人は少ないでしょう。じゃあローンを組もう!という時になって、収入の不安定さ、勤務先などで融資にストップがかかることがあります。
すでに家庭を持っている場合で、配偶者名義でローンが組めない場合には、マイホームを持つ夢は諦めなければならないということです。
心機一転!夜職男性が転職できる具体的方法

ここまでご紹介してきたように、夜職男性が今の仕事を続けるには、大きなデメリットがいくつもあります。
自分のことや、家族のことを考えて、転職しようかな…と考えている人も多いでしょう。そこでここでは、夜職から昼職に転職するための具体的な方法を紹介します。
同業種?異業種?転職の方向性を決める
夜職は大きく分類すると、飲食サービス業・接客業になります。この同じ大枠の中で転職することを同業種転職と言い、転職の中では比較的難易度が低いものです。
反対に、今までやってきたことと異なる業種(建築、金融、IT、教育、美容、アパレルなど)に転職することを異業種転職と言います。
同業種転職 | 異業種転職 |
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異業種転職の場合、前職での仕事内容からガラッと変わるため、企業側としては新人として1から教え込む教育期間(コスト)がかかります。
そのため、同業種転職に比べて、転職の中では比較的難易度が高くなるでしょう。この同業種・異業種転職のうち、どちらの方向で転職活動をしていくのか、ということをまず決めなければ、求人を探すのも時間がかかります。
今までと同じような仕事で、時間帯だけを昼にして働きたいなら同業種転職、今までと違う仕事を覚えて、まったく違う世界で働いてみたいなら異業種転職を選ぶと良いでしょう。
同業種転職なら30代後半〜40代でも可能性あり
同業種転職のいいところは、即戦力として働けることを企業側に予測してもらえるため、ある程度年齢を重ねた男性も転職しやすいという点です。転職限界年齢として「35歳」と言われることも多いのですが、それ以上の年齢でも同業種転職なら難しくありません。
その代わり、仕事の上で目新しいことがなく、現時点で夜職として抱えている問題(体力的・金銭的・休日の少なさなど)がガラッと変わることはないと考えておいたほうがいいでしょう。
異業種転職するなら資格か実績が必要

もう接客業や飲食サービスでは働きたくない!という男性には、異業種転職のほうが向いているかもしれません。
ただし、異業種転職を実現させるなら、転職先で役立つような資格や、すぐに即戦力として働けることを証明するような実績が必要です。
実際に、夜職の黒服を辞めて、プログラマーになった男性がいます。この男性の場合、通信教育でプログラミング言語を学び、夜職を続けながらもアプリのフロント部分(見た目)のプログラミングができるようにまでなりました。
自分で作ったアプリのプログラムを「実績」として企業に提出し、見事異業種転職できたということです。
このようなケースのように、企業に「全然違う仕事をしようとしているけど、実力はある」ことをわかってもらうための材料を揃えておく必要があります。それが資格だったり、このプラグラマーになった男性のような実績だったりと、場合によって異なります。
どちらにしても、夜職として働いている間に準備しておくと、スムーズに異業種転職できるでしょう。
まとめ:夜職男性がこのまま続けるのは高リスク!自分に合った転職先を見つけていち早く準備しよう

新型コロナウイルスも、第二波、第三波と、今後もますます猛威を振るう可能性があります。そうなったとき、営業自粛でまた経営が危うくなれば、男性スタッフが解雇になることは、想像できるでしょう。
解雇されてから動くのでは、いい転職先はすぐに埋まってしまいます。
この記事で紹介してきたように、自分が同業種転職、異業種転職のどちらを希望するのか、また異業種転職の場合はどんな業種で働いていきたいのか、ある程度の準備はしておきましょう。
転職活動が初めて、あるいは久しぶりで、何から手をつけていいかわからないという人は、転職エージェントを活用してもいいでしょう。無料であなたの要望にマッチした求人を紹介してくれるだけではなく、応募書類の添削や、転職の相談にも応じてもらうことができます。
1人の男性として、数年後どのように生きていたいのか、改めて見つめ直し、それに必要な準備を今から始めておきましょう。