夜職から昼職に転職した人の中には、「夜職の常識は昼職の非常識だった」という人も多いものです。昼職に転職して、新しい職場で非常識な人だと思われないためにも、最低限のビジネスマナーは身に着けておきたいですよね。
そこで今回は、昼職に転職する際に最低限身に着けておきたいビジネスマナーについて紹介します。
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どんな昼職でもビジネスマナーは必要か?

昼職に転職する人の中には、「私はあまり人と接しない仕事だから…」と、ビジネスマナーについて何も知らないままでいる人もいます。
しかし、実際に夜職から昼職に転職した人には、「転職前に勉強しておけばよかった!」「せめてこれくらいは身に着けておくべきだった!」と後悔している人がいることも事実です。
たとえば事務職であまり人と話さないから…と、何の準備もなく転職したとしましょう。実際の事務職は、1日中電話対応に追われ、常に対外的な対応をしています。
また社内の他部署に連絡したり、社内行事を企画したりするなど、人と関わらずにはいられないのです。
仕事内容に関わらず、どんな昼職に転職する場合でも、ビジネスマナーは必須です。転職して初出勤するまでの間に、以下のようなビジネスマナーを身に着けておきましょう。
昼職に転職する前に身に着けたいビジネスマナー
以下に紹介するのは、業種や職種に関わらず、昼職に広く求められるビジネスマナーです。すぐに身に着くものもあれば、習慣づけなければならないものもあります。
昼職への転職が決まった時点で、以下のビジネスマナーについて学び始めることをおすすめします。
とにかく「ホウ・レン・ソウ」を身に着ける
昼職の仕事では、夜職よりも複雑な管理体制が組まれています。夜職ではトップが店長で、あとは入店した順や成績順の関係でしたが、昼職は違います。
自分の上に主任、主任の上に係長、その上に課長、その上に部長…というような何層もの人間関係が重なりあっているのです。
そのため、自分の行動1つが、自分の直属の上司、その上の上司へと影響を与えるものです。特に直属の上司は、あなたを直接管理する立場にあるため、何かあったらすぐに「報告」「連絡」「相談」(=ホウ・レン・ソウ)という姿勢が重要です。
ミスがあった場合はもちろん、仕事の進み具合や、仕事で悩むことがあったら、自分1人で抱え込んでいる時間は業務を進められなくなるため、非常に非効率的です。
夜職では仕事の中でも個人の裁量が大きく、自由にできた部分も大きかったかもしれません。
しかし昼職では組織として動くため、独断で行動することはマナー違反になってしまうのです。
電話応対・来客対応の際の敬語の使い方
取引先から電話がかかってきたとき、自分が勤務する会社の社員や上司を何と呼ぶでしょうか。
取引先「私〇〇と申します。××様はいらっしゃいますか。」あなた「××さんはただいま席を外しております。」
上記のように答えた人は、ビジネスマナー違反です。敬語の使い方として正しいのは、「××(呼び捨て)はただいま席を外しております。」です。
このように、自社の社員のことを呼ぶ場合は、相手の会社をたて、自社をへりくだる形をとります。自分の上司でも、堂々と呼び捨てにしてしまって構いません。むしろそれが正しいビジネスマナーなのです。
名刺交換のマナー
夜職時代にも、名刺交換をしてきたのだから、名刺交換は大丈夫!と自信のある人も多いでしょう。
しかし、夜職の名刺交換のままではいけない人もいます。昼職での正式な名刺交換のルールは以下の通りです。
夜職と違い、名刺交換は立ったまま行います。基本的に目下の人から名刺を渡し、その後相手から名刺を受け取ります。
夜職ではキャストが一方的に名刺を渡し、お客様からいただくことはあまりないでしょう。昼職では「名刺交換」がマナーです。
相手からいただいた名刺はすぐ名刺入れにしまわずに、机の上に出しておくことも必須のビジネスマナーです。すぐに名刺入れにしまわずに、机の上に出しておくことで、相手の顔と名前を一致させることにも役立ちます。
遅刻や欠勤は絶対にしない
夜職では多少の遅刻でも、お店側との信頼関係があれば目をつぶってもらえた…という人も多いのではないでしょうか。
しかし、昼職では絶対に遅刻や無断欠勤は許されません。特に連絡もなく遅刻や欠勤が続いた場合には、正式に解雇される理由にもなります。せっかく昼職に転職したのに、こんな理由でクビになりたくないですよね。
電車が人身事故で全面運休、台風で全線運休…という「どうしようもない事情」がある場合は、遅刻をしても仕方がありません。
ただし、この場合でもスマホで遅延証明を出さなければならないといった就業規則のある会社もあるため、自分の会社が認めている遅刻や欠勤の例を確認しておきましょう。
もちろん、本当に体調が悪くて出勤できそうもない、インフルエンザに罹って出勤停止になったという場合もあるでしょう。
このような場合は、できるだけ早い段階で直属の上司に連絡し、その後の仕事の流れなどについて確認しておくのがビジネスマナーです。
職場のドレスコードを守る
夜職ではドレス着用がドレスコードでしたが、昼職のドレスコードは会社によってさまざまです。このドレスコードを把握して守ることも、最低限のビジネスマナーです。
金融関連であればスーツ着用、アパレル系ならデニムもOK、企業の事務職なら制服着用やオフィスカジュアルなど、ドレスコードは仕事内容や会社によって多岐にわたります。
不安な人は、面接の際に面接官にドレスコードについて確認しておくとよいでしょう。
また、初出勤直前まで誰にも聞かずにきてしまった…という人の場合は、とりあえず初日だけでもスーツで出勤することをおすすめします。
まとめ:会社の一員として見られていることを意識すれば大抵のビジネスマナーは身に着くはず

これまでは1人のキャストとして責任をもって夜職を務めてきた人も、昼職では「組織の一員」という意識がこれまで以上に求められます。
あなたの言葉遣いひとつで、誰かの会社への印象をガラリと変えてしまうかもしれません。
夜職よりも複雑な縦社会がある昼職では、とにかく自分の仕事内容がこなせるようになるまでは、ホウ・レン・ソウを意識し、常にこれでいいか確認する癖をつけましょう。
電話対応や名刺交換は、場数を踏んでいくうちに身に着いていくものです。それでも、初出勤前に「こういうビジネスマナーがあるのか」と知っておき、ある程度身に着けておけば、社内での信頼関係の構築にもつながります。
昼職への転職をきっかけに、ビジネスマナーを前向きに学び、身に着けていきましょう。