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夜職と昼職の違いとは?それぞれの特徴を紹介!
夜職から昼職への転職を考えていると、「そもそも昼職って何?夜職と何が違うの?」と、両者の明確な違いについて考える人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、夜職と昼職それぞれの特徴を紹介しながら、どのような点で違いが見られるのかについて解説します。
夜職に見られる特徴

今現在夜職で活躍している人にとっては「当たり前」と思っていることでも、夜職ならではの特徴であることも多いものです。
ここでは夜職の特徴について改めて紹介します。
勤務時間帯が夕方~深夜
夜職の場合、店舗の形態にもよりますが、多くのキャストが夕方~深夜に勤務しています。とはいえ、夕方からオープンしているお店は一部であり、多くの店舗は20時前後に開店し、深夜1時~2時の間に閉店するお店が多いでしょう。
ただ、地方都市では朝方4時~5時まで開店しているお店もあるため、朝方まで勤務する人もいます。
反対に昼間は閉店しているため、「夜職」という文字通り、夜間が勤務時間のピークになるということが大きな特徴だといえます。
就業時間が短い
勤務時間帯は、夕方から早朝まで幅広いものの、オープンからクローズまでフルタイムで勤務するキャストはほとんどいません。
多くのキャストは長時間労働ではなく、お店に出勤するのは平均して4時間程度です。
もちろん、ビフォーやアフターを含めるとそれ以上にはなりますが、これらは正式には出勤時間と見なされません。ビフォーやアフターは、お店としてではなく個人の営業活動の一環としてとらえられてしまうため、時間外労働とは見なされないのです。
そのため、純粋な就業時間となると、4時間程度が最も多くなります。
夜職の雇用形態は2通り
夜職の雇用形態は、大きくわけて2通りあります。
1つめは、「個人事業主」です。
これは、お店側に雇用されているわけではなく、「業務委託」という形でお店から接客業を引き受けているという働き方です。個人事業主の場合は、給与が歩合制であることが多く、芸能人やいわゆるフリーランスとして働く人も当てはまります。
2つめは、「パートタイム労働者」です。
パートタイム労働者とは、「アルバイト」「パートタイマー」のように、時給制でお店側から雇用される働き方です。夜職の求人雑誌を見ると、「時給2,500円~」というような労働条件をよく目にするのではないでしょうか。
このように「時給いくら」と表現されている場合は、労働基準法的には「パートタイム労働者」に該当します。
採用基準に“容姿”が堂々と入っている
一般的な就職・転職の採用基準には、「容姿」は大々的には含まれないものです。
しかし、キャバ嬢の場合は別です。業務の内容上、トークスキルや接客スキルも重要ですが、初対面で評価されるのは容姿になる傾向があります。もちろん、これは今のご時世では表向きにはしにくい部分です。
しかし、体験入店の後、お店側から不採用通告されるのは、「体験入店したキャスト(候補)の容姿が、お店が求める基準に達しなかった」「報酬の金額でお店側とキャスト側の折り合いがつかなかった」などの理由がある場合でしょう。
大きく「容姿」とくくられていますが、顔だけではなく、全体的なスタイルも含まれます。
細ければよい、美人ならよいというわけではありません。
夜職の中には、「ぽっちゃり」「親しみやすい顔立ち」を重視するお店もありますよね。このように、あくまでも「お店が求める容姿」に合致するかどうかということなのです。
退職金が出ない
夜職の経験しかない場合、そもそもこの仕事に「退職金」が出ないことは知っている…という人も多いかもしれません。
しかし、これは立派な夜職ならではの特徴でもあるのです。
夜職で退職するとなったら、売上の多いキャストの場合は、仲のよいキャスト同士でお別れ会を開くくらいで、特にお店側から公式に退職金をもらうというケースはまずありません。
これまでのお店への貢献度を考慮して、店長から「餞別」として少しの「気持ち」が渡されることはあっても、それ以上の待遇はないのが一般的です。
昼職に見られる特徴

これから昼職に転職しようと考えている人の中で、これまで夜職の勤務経験しかないという人の場合、昼職にどのような特徴があるのか、いまいちよく分からない…という人も多いでしょう。
そこでここでは、昼職の働き方や待遇に見られる特徴について分かりやすく紹介します。
勤務時間は9~17時周辺が多い
昼職の勤務時間は、その多くが9~17時に集中します。
昼職でも「フレックスタイム」を取り入れている会社の場合は、総就業時間のみ決められていて、出社時間と退社時間は比較的自由という働き方もあります。それでも、10~19時といった時間に収まることが多いでしょう。
そのため、主に勤務するのは朝~夕方になる傾向があります。
ただし、「宿泊業」「サービス業」では夜勤が発生することも多く、これらの仕事に就く場合は、夜間~朝方にかけて働くこともあります。
正社員なら8時間勤務
昼職には、後述するように何通りかの雇用形態があります。その中でも、正社員、契約社員の場合は労働基準法が定める通り、8時間勤務となります。
もちろん、時間外労働が発生することもあるため、8時間を超えることもあるでしょう。
その間お昼休みなど、休憩を取ることになります。休憩については、労働基準法で「8時間以下の場合は少なくとも45分」「8時間を超える場合は、少なくとも1時間」と定められています。(参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken02/jikan.html)
休憩時間は労働時間に含まれないため、実際は9時~18時勤務、そのうち1時間の休憩を含む…という昼職の求人票が多いのです。
昼職の雇用形態はさまざま
夜職の雇用形態は2通り(個人事業主とパートタイム労働者)と紹介しましたが、昼職の場合はもっと複雑です。
昼職の場合、正社員、契約社員、パートタイム労働者、派遣労働者といった雇用形態があります。雇用されずに、夜職と同様、「個人事業主」としてフリーランスで働くことも可能です。
昼職で特徴的なのは、夜職にはない「正社員」「契約社員」という雇用形態がある点でしょう。
特に正社員は、崩壊しつつあるとはいえ、基本的には終身雇用をベースにしています。
そのため、違法行為をする、会社の業績を直接悪化させるようなことをする…というようなよほどの事情がない限りは、会社側から不当に解雇されることはありません、
退職金や、その他福利厚生が充実している企業が多い
夜職ではもらえない退職金も、昼職では退職金制度を設け、勤務年数や会社への貢献度によって退職時にまとまった金額が支払われることが多くなっています。
ただし、退職金の支払いは雇用主に義務付けられているものではありません。退職金制度を導入するかどうかは、会社の自由なのです。
また、昼職には有給休暇、アニバーサリー休暇といった「休んでも給与が発生する」という仕組みをはじめとして、特定の宿泊施設やスポーツジムを割引価格で利用できる、業務と関連のある講習会や資格取得に補助金が出るなどの福利厚生があります。
これらの福利厚生は、会社によって特徴があります。休みを設ける会社、社員のスキルアップを促進する会社などの特徴は、昼職転職時には絶対にチェックしておきたいところです。
転職面接の採用基準はスキルや経験重視
昼職の就職・転職面接では、夜職のように「容姿」という分かりやすい点だけで判断しません。
昼職に転職する際には、履歴書や職務経歴書といった応募書類を事前に郵送(もしくは当日手渡し)することになりますが、添付された証明写真だけで採用・不採用を決めることはありません。
容姿よりも、応募までに身に着けてきたスキル、資格、業務経験が重視されます。接客業で容姿も評価に入ることはありますが、それほど大きな割合を占めるものではありません。
まとめ:夜職と昼職の特徴から見えてきたそれぞれの「違い」
夜職よりも昼職の方が、働き方(雇用形態)が多様になっているため、自分のライフスタイルや求める勤務形態によって、自分によりフィットする働き方が選べます。
また、夜職は若さや容姿などの時間的に限られたものをセールスポイントにするのに対し、昼職ではスキルや経験といった無限に伸ばせるものをセールスポイントにできるという違いがあります。
働きやすさという観点から見ると、労働時間が短い夜職も魅力的ですが、昼職にも同じような労働時間で働けるパートタイム労働者という雇用形態があります。
福利厚生や退職金制度など、今だけではなく将来の生活を考えた時、昼職ならではの特徴の重要性を実感できるでしょう。