キャバ嬢の仕事を長く続けている人、長時間働いている人ほど悩まされるのが体調不良です。
体調が悪いのを放置したままでいると、思わぬ病気になり、結局キャバ嬢の仕事を辞めざるをえない状況になってしまうこともあります。
そこで今回は、キャバ嬢がかかりやすい病気を紹介します。原因や対処法についても紹介していくので、心当たりがある人は早めに受診して、病気が深刻になる前に予防しましょう。
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キャバ嬢が病気になりやすい理由は遺伝だけでなく「働き方」にもある?

実際に多くのキャバ嬢が病気を理由にこの世界から引退しています。
その病名は人それぞれですが、原因と思われることは「遺伝」と「環境」、その二つが相互に影響しあう「輻輳(ふくそう)」の3パターンが考えられます。
遺伝の場合は、糖尿病など特定の病気になりやすいリスクが遺伝されるため、どんなに健康に気をつけていても病気になってしまうでしょう。
環境の場合は、働く場所や労働条件・労働環境によって病気のリスクが高くなることがあります。
輻輳(ふくそう)の場合は、遺伝と環境の要因が複雑に影響しあうため、もともと遺伝的に病気のリスクが高いのに、さらにひどい労働環境の中で多忙な毎日を過ごすことで、より病気のリスクが高くなることがあります。(参考:日経メディカル「病気になるのは遺伝?それとも環境?」)
このような3パターンをもとに考えてみると、例えば胃潰瘍という病気のリスクを考えてみましょう。
遺伝でもともと胃潰瘍のリスクが高いキャバ嬢が、ランキング争いや無理なノルマでストレスが溜まりやすい働き方をしていると、ストレスがない環境で働くよりもさらに高い確率で胃潰瘍になる可能性が高くなるということです。
キャバクラでの仕事は、確かに労働条件・労働環境共に過酷な場合も多く、「環境」の面で病気になりやすいリスクがあると考えられます。
では、キャバ嬢は具体的にどのような病気になりやすいのでしょうか。
キャバ嬢がなりやすい病気4選!原因と対処法もあわせて解説

夜職という性質上、働く時間が夜になったり、アルコールの摂取も避けられないキャバ嬢の仕事。
だからこそなりやすい傾向にある病気について4つ厳選して紹介します。
その病気になりやすい原因と、自分に心当たりがある場合の対処法についても解説するので、日頃から体調に違和感がある人は参考にしてください。
キャバ嬢がなりやすい病気1:アルコール性肝炎
キャバ嬢が働く上で避けられないのが「飲酒」です。
ドリンクバック・ボトルバックなどの各種バックによる報酬や、バックによる時給額のアップなど、キャバ嬢にとって飲酒は避けて通れないものでしょう。
しかも、より高い報酬を得るために無理に飲みすぎるキャバ嬢も多く、このような無理のある飲酒行為が思わぬ病気の原因になります。
その病気というのが、「アルコール性肝炎」です。
アルコール性肝炎は厚生労働省によると、「常習飲酒家で大量飲酒後に発症し、救命率の低い重症型アルコール性肝炎もある」と原因を含めて示されています。(参考:厚生労働省「アルコール性肝炎と非アルコール脂肪性肝炎」)
アルコール性肝炎の症状は、肝臓の腫れとともに腹部の右上に痛みを感じるというものがあります。
また白目の部分や皮膚が黄色くなるという黄疸が見られたり、尿の色が赤く紅茶のような色になるという症状もあります。
お腹に水がたまる腹水や、ひどいむくみが伴うこともあります。
厚生労働省の解説にあるように、アルコール性肝炎よりもさらに救命率が低い重症型アルコール性肝炎もあるため、放置することは危険です。
腹痛の場所が似ている、尿の色が紅茶に近い、皮膚の色が黄色くなってきているなどの諸症状について心当たりがある人は、できるだけ早く受診し、早期治療することが一番の対処法です。
ただ、すぐに病院に行けないなどの事情がある人は、売り上げが落ちることは覚悟の上で、飲酒量を減らすようにしましょう。
理想的なのは休肝日を作ることのため、出勤日数を調整することも対処法の一つです。
キャバ嬢がなりやすい病気2:双極性障害(躁うつ病)

ものすごく気分が良く、周りが心配するくらいのハイテンションになることもあれば、日によっては自殺を考えるほど気分が落ち込んで何もする気が起きなくなるということはないでしょうか。
もしも心当たりがある人は、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。
原因は未解明の部分が非常に多い病気であり、明確な原因と言える要因は特定されていません。
しかし、その人が病気になりやすい性質か、もしくはストレスなど病気のきっかけとなる要因の組み合わせにより発症する可能性があると言われています。(参考:厚生労働省「こころの病気を知る」)
キャバ嬢の仕事は確かにストレスが多いこともあり、テンションを自分で上げ下げしているうちに自己像が不安定になるというリスクもあります。
本当の自分はそんなに明るいキャラじゃないのに、指名のために無理にキャバクラでだけかなり明るく振舞っているうちに、このような病気になっていることもあるのかもしれません。
キャバクラから帰ってくると身体的にというよりも、心理的にすごく疲労感を感じてしまう人や、周りの友人や恋人から「テンションの差、激しくない?」と心配されたり、キャバクラで話が止まらず、周囲が心配するくらいのテンションが続いている場合は要注意です。
原因が不明のため、対処法も明確には示せませんが、心療内科や精神科を受診して、テンションの大きすぎる差分を小さくしていくという治療が必要になるでしょう。
もしも周囲がキャバ嬢の仕事は辞めた方がいいと説得するくらいの場合は、きちんと周囲の声に耳を傾け、ときには休み、違う仕事に転職するという選択肢も考えるのも一つの対処法です。
キャバ嬢がなりやすい病気3:睡眠障害
キャバ嬢の中でも気がつかないうちについなっているという病気が、「睡眠障害」です。
厚生労働省によると睡眠障害とは「睡眠に関連した多種多様な病気の総称。大きく分類すると、不眠症・過眠症・睡眠時随伴症がある」と説明されています。
つまり、眠りたいという気持ちがあるにも関わらず、なかなか眠りにつけない、眠りについてもすぐに目が覚めてしまう、眠っても夜明け前の早朝に目が覚めてしまうというものから、「気がついたら1日が終わっていた」と思うくらい寝すぎることもまた、睡眠障害に含まれるということです。(参考:厚生労働省「健康用語辞典」)
キャバクラは、かなり明るい店内と、営業用の高いテンションで長時間接客するため、仕事が終わって帰宅しても脳がまだ興奮状態にあります。
睡眠時間の1時間前にお風呂に入って、徐々に部屋の照明を暗くして、だんだんと心身を落ち着かせることによって安眠するはずなのに、キャバ嬢の仕事上、心も体も睡眠に適した状況からはかけ離れており、その結果よく眠れない、あるいは眠りすぎるといった睡眠障害につながるという原因が考えられます。
対処法としては、眠りたいと思った3時間前には退勤し、帰宅して、入浴して体をリラックスさせます。
そしてお風呂あがりに少し時間をかけてマッサージしたり、落ち着いた音楽を聴きながら、今度は心をリラックスさせていきます。
体温が下がることで睡眠に適した副交感神経が活発になり、徐々に心と体の両方が眠る準備ができていくでしょう。
キャバ嬢がなりやすい病気3:自律神経失調症

キャバ嬢は前述したようにかなりストレスの多い仕事です。
これが原因と考えられ、多くのキャバ嬢が悩まされるのが「自律神経失調症」です。
厚生労働省によると、「ストレスなどが原因で、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れて出る様々な症状」と説明されています。
(参考:厚生労働省「健康用語辞典」)
症状がかなり多岐にわたっているのが特徴で、「なんだか体調が悪いけど、これは何のせいなのか?」と確信が持てずに放置されることが多い病気でもあり、放置したままより症状が深刻になることも多いのです。
具体的には、睡眠障害のように眠れなかったり、寝ているのに疲れが取れなかったり、動悸、息切れ、めまいをはじめ、下痢や便秘など、「よくある体調不良」との区別がつきにくい症状が挙げられます。
なんとなく調子が悪いと、上記のようなことは誰にでも起こりがちですが、キャバ嬢の仕事を続けていて、何ヶ月も同じ症状が続く、あるいはより深刻になっていくという場合は、早期に心療内科か、精神科を受診することをおすすめします。
本当にストレスが原因の場合は、ストレス源を取り除くのが一番ですが、ストレス源がキャバクラでの不規則な生活リズムや人間関係によるストレスの場合、全く関係ない昼職に転職することも考えてみましょう。
まとめ:キャバ嬢がなりやすい病気の原因はストレスと生活習慣が多い!深刻になる前に受診するか、昼職への転職も視野に入れよう

ストレスは万病のもとと言われるくらい、できるだけない方がいいものです。
しかし、キャバ嬢は競争、焦り、不規則な生活リズムなど、ストレスの源となる要因を複数抱える可能性が高く、日頃から自分を見つけて心身をケアするという対処法が一番有効です。
ただ、今現在体調不良に悩まされているという人の中には、すでに症状がかなり深刻なところまできている人もいるかもしれません。
その場合はセルフケアでは限界があるため、病院での受診をおすすめします。
もっとも困っている症状に近い専門医を受診するか、症状が複数あってどこを受診すればいいかわからないという人は総合病院で受診すると良いでしょう。
仕事だけが人生ではないですから、キャバ嬢を続けたいと思う人も、転職を考えている人も、まずは心身をニュートラルに戻すために、早めの受診を心がけましょう