現在キャバ嬢として働いている人や、これからキャバ嬢になろうと考えている人にとって、「キャバ嬢引退後の、その先」がどうなるのか、不安に感じている人も多いでしょう。
確かにキャバ嬢は現役で働ける期間が短く、辞めた後どうするのかという問題は、多くのキャバ嬢たちが抱える大きな課題でもあります。
そこで今回は、キャバ嬢が引退後にどうなるのか、引退のきっかけと引退後の仕事・生活について、元キャバ嬢の体験談をもとに紹介します。
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キャバ嬢の引退年齢、平均は!?

引退後の生活を心配する人の中には、「だいたい、何歳くらいでキャバ嬢を引退しなきゃいけないんだろう?」と考える人も多いのではないでしょうか。
キャバ嬢の引退年齢は、きちんとした統計が取られている訳ではないため、客観的なデータはありません。
しかし、キャバクラのタイプによって、おおよその引退年齢を推測することはできます。
キャバクラには、短大・専門学校系のキャストが多いキャバクラ、4大系の女子大生が多いキャバクラ、安キャバを筆頭に年齢層の若さを売りにしているキャバクラ、比較的年齢層が高いキャストも働いている中〜高級キャバクラがあります。
- 短大・専門学校・4大など学生メインのキャバクラ・・・20〜22歳
- 若いキャストを売りにしているキャバクラ・・・25歳前後
- 高級キャバクラ・・・27〜28歳前後
このように、キャバクラのお店のタイプ別に見てみても、若いと20〜22歳、最高でも27〜28歳くらいが引退年齢の限界と考えると、引退年齢の平均は業界全体で25歳くらいだと考えられるでしょう。
キャバ嬢引退のきっかけは「年齢」「就職」「結婚」が大多数!

- どうしてキャバ嬢を引退するのか?
- 短時間で効率的に稼げるのに、どうして引退を考えるのか?
と思う方もいらっしゃるでしょう。
上でも少し紹介しましたが、キャバ嬢が引退を考える大きなきっかけは、3つあります。
それが「年齢」「就職」「結婚」です。
年齢の場合、お店の中で最年長になってしまったり、自分ではまだまだ働けると思っていたのに他のキャストやスタッフから「そろそろじゃないですか?」と引退を促されたり、単純に指名が入りにくくなって稼げなくなって引退していくキャバ嬢が多くなっています。
また、どのタイプのキャバクラでも共通して引退理由として多いのが「結婚」「妊娠・出産」です。
その時付き合っていた彼氏との間に子どもができたり、結婚したりすると、交際相手や結婚相手からキャバ嬢引退をお願いされるからです。
多くの人はそこで引退しますが、中には結婚後の家庭の経済状況が良くないなどの理由で水商売に戻ってくることがあります。
ただ、その時は年齢的にキャバクラで働くのが難しいケースが多く、スナックや熟女バーなど別の形態の水商売で働く人が多いでしょう。
キャバ嬢引退後の生活は明暗くっきり別れる!?元キャバ嬢が語る体験談

多くのキャバ嬢が30歳の誕生日を迎える前に引退していくこの業界では、引退後の生活もかなり人それぞれです。
引退した後の生活が充実していて、もう二度と水商売の世界に戻ってこない人もいれば、引退した後に借金を作ってまた水商売の世界に戻ってくる人もいます。
そこでここでは、元キャバ嬢の体験談に基づき、実際に引退した後どのような生活をしているのかについて、3つのケースをご紹介します。
ケース1:23歳でボーイと結婚!25歳でシングルマザーとなりスナック勤務を続けるAさん

Aさんは大学4年生の頃、就活にことごとく失敗し、なおかつ4年生までにほとんどの単位を取り終えていたため、時間を持て余していました。
就活に失敗し続けるストレスで、バッグや服などを買いすぎてしまい、借金を抱えてしまったそうです。
借金が普通のアルバイトでは返済できない額に膨らんでしまったため、キャバクラで働くことを決めたAさん。
ただ、キャバクラでの成績は非常によく、借金は順調に返すことができていました。
ところが大学4年生の冬、1つも内定が取れなかったことを親に責められ、Aさんはまた大きなストレスを抱え、ブランド物の買い物癖がまた再発してしまいます。
返済しかけていた借金がまた大きくなってしまい、大学卒業と同時に引退するつもりだったキャバクラを引退することなく、さらにどこにも就職することなく、借金は膨らむばかり。
就職浪人のつもりで23歳になってもキャバ嬢を続けていたAさんは、当時付き合っていたボーイのYさんとの間に子どもができ、それをきっかけに親の猛反対を押し切って結婚・出産を経験したそうです。
Aさんの人生を変えたのはこの出産経験でした。
子どものことは非常に可愛く思えたものの、夫のYさんとの関係は悪化していきます。
福利厚生などほとんどないお店で働いていたため、妊娠・出産期間はAさんの収入はゼロ、ボーイのYさんだけの給料で、家計はかなり逼迫した状況に。
お金がないことで常々ケンカするようになったAさんとYさんは、ある日子どもの前で頬を叩かれたことをきっかけに離婚し、Aさんは25歳でシングルマザーとなりました。
養育費の支払いも2ヶ月目でストップしたことから、このままでは子どもを育てられないと思ったAさんは、親に謝り倒して子どもを連れて実家に戻ります。
親からは昼職を探すように言われるものの、1度も経験したことがない昼職よりも、慣れた夜職の方が稼げるという理由で、Aさんはキャバクラではなく地元のスナックで働くようになりました。
夜は子どもを親に預けてスナックで働き、昼間は子どもを保育園に預けて仮眠をとり、夕方から出勤準備を始める生活を、28歳の今でも続けているそうです。
ケース2:親バレで早期引退!時給900円のバイトで生活水準を落としたBさん

学生キャバクラで働いていたBさんは、親に内緒でキャバクラバイトを始めました。
元々実家が経済的に余裕がなく、欲しいものがあっても親に頼めず、専門学校の学費も含めて、毎月実家に4万円を入れるという約束をした上での進学だったそうです。
親には居酒屋でバイトしていると嘘をついてキャバクラで働いていたある日、専門学校の学生課で働いていた男性が客として来店。
さらにその連れとして専門学校の他学科の教員も来店していたため、Bさんはすぐにキャバクラでのバイトがバレてしまい、翌日教員から呼び出されることに。
Bさんの地元は東北の地方都市の外れで、水商売に対して理解がある方ではなく、バイトとしても夜職は暗黙の了解で禁止されていました。
Bさんは「校則にはキャバクラで働くななんて書いていない!」と反発したものの、「そういう態度なら親を呼ぶ」という流れになり、結局保護者面談が行われました。
親には居酒屋でバイトしていると嘘をついていたことを叱られ、当日に親がキャバクラ店舗に電話をして「辞めさせる」と連絡。
Bさんは実家にお金がないから効率的に稼ごうと思ったのに、親や学校の理不尽さに耐えられず、しばらく不登校になったそうです。
しかし、休んでも学費がかかると悟ったBさんはなんとか専門学校を卒業。
今は時給900円のコンビニバイトをメインに、いくつか昼のバイトを掛け持ちし、お金を貯めているそうです。
お金が貯まったら実家を出て一人暮らしをして、専門学校で学んだCGアートを生かした昼職に就きたいという希望があるため、目標を持って働いていると言います。
ケース3:25歳で自ら引退!稼げる昼職に転職して一般男性と結婚したCさん

Cさんは23歳のとき、短大を卒業して新卒で入社した会社が、あまりにも給料が安くて生活が苦しくなり、副業としてキャバ嬢になったそうです。
いくつかのキャバクラを転々として、少しずつ時給も良くなり、25歳になる頃には有名な繁華街で「そこそこ稼ぐキャバ嬢になった」とのこと。
キャバ嬢としては順調な道を歩んでいたCさんでしたが、本業の方は入社から5年経っても昇給なし。
手取りは16万円ほどで、キャバ嬢で稼ぐお金の方が何倍もあったと言います。
しかし、Cさんはキャバクラでのバイトを頑張らないと生活できないという思いから、出勤時間を延ばし、出勤日も増やし、体力的にかなりの無理をしていたそうです。
その無理がたたってか、生理が止まり、肌はボロボロ、悲しくもないのに昼職中に涙が止まらなくなるという事態になります。
そこでCさんの友人が心配し、心療内科にかかりました。
極度の疲労によって自律神経が乱れているという診断を受け、昼職は休職届けを提出し、
泣く泣く夜職も辞めることに。
しばらくはキャバクラで稼いだお金で生活できたものの、しっかり静養したCさんは、生活費のことを考えて次の道を考えるようになりました。
転職エージェントを活用し、元の昼職とは異業種の営業職に転職。
キャバクラで鍛えたコミュ力を活かし、元の昼職よりも2倍以上の給料を稼ぐことができたそうです。
転職して1年後、転職先の取引先の男性と結婚し、今は一児の母となってしっかり育児休暇を取得し、子育てに専念しているそうです。
まとめ:引退後を決めるのは計画性!夜職を続けるか昼職に転職するかビジョンを決めておこう

年齢という大きなハードルがあるキャバ嬢にとって、引退後にどのような生活をするか、どのような仕事をするかということは、とても大きな問題です。
今キャバ嬢として働いている人は、辞めた先輩キャバ嬢が何をして暮らしているのか、連絡先を知らなければ参考にすることもできず、手探りの状態で不安を抱えている人も多いでしょう。
しかし、引退後の仕事や生活は、しっかり計画することで明るい方向に持っていくことができます。
その場しのぎでキャバ嬢を続けていると、今回ご紹介したように経済的に困窮したり、精神的に追い込まれたりすることもあります。
現役でキャバ嬢を続けている今こそ、昼職に転職するのか、その場合は何歳までキャバクラで働き、どんな仕事に転職するのかを考えましょう。
夜職を続ける場合は、キャバクラの後で働けるお店を探し、また40歳以降はどうするのか、それ以降はどんなお店で働くのか、自分でお店を持つなら何歳までにいくら貯金する必要があるのかなど、ノートなどに不安要素を書き出して、1つずつゆっくりでいいので答えを見つけるようにしましょう。
このような計画性が、引退後の安心できる暮らしを作るのに役立つでしょう。