水商売での金銭感覚を元に戻す方法とは?昼職に転職する前にやっておくべきこと

夜職から昼職に転職すると、多くの場合給料が下がります。周りの昼職社員も、限られたお金で生活しているため、気をつけないと金銭感覚の違いから浮いてしまうこともあるでしょう。

金銭感覚が昼職の基準に合っていないと、昼職の給料で生活しているうちに生活が破綻してしまう可能性もあります。

そこで今回は、水商売での金銭感覚を戻すために今のうちからやっておくべきことについて紹介します。

昼職女性社員の金銭感覚を知るために、平均的な給与を知っておこう

昼職女性社員の金銭感覚を知るために、平均的な給与を知っておこう

昼職の女性社員は、一般的にどれくらい稼いでいるのでしょうか。夜職の場合は売れっ子の場合月給50万円以上になることも珍しくありません。

水商売のままの金銭感覚でいると、おそらくは昼職女性社員の間では浮いてしまうことになるでしょう。しかも、水商売の頃のままの金銭感覚でブランド物のバッグやアクセサリーを購入し続けると、金銭的に追い詰められてしまいます。

職場で浮いたり、生活が立ち行かなくなるその前に、昼職の女性たちがどれくらい稼いでいるのかについて紹介します。

厚生労働省の調べによると、昼職の給料は、男女の性差によって大きな格差があることがわかっています。女性の社会進出が当たり前になってきたとは言え、まだまだ日本は男性社会の部分が残っていると言えそうです。

具体的には、平成30年の男性の平均給与(月給)は、約33万円でした。これに対して、女性の平均給与は、約24万円だったということです。

収入に男女差がある理由としては、男性の役職が多いということと、女性が出産や育児のために非正規雇用になってしまうことなどが考えられます。この男女差は、最近のことではなく、日本ではずっと昔から続いていることなのです。

(参考:厚生労働省 平成 30 年賃金構造基本統計調査の概況 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2018/dl/13.pdf

大切なのは、女性の平均給与が約24万円であることです。水商売で月に50万円を当たり前のように稼いでいたのに、突然収入が約半分になってしまうと、金銭感覚がついて行かないでしょう。お金の使い方は水商売の頃のままで、収入だけが減ってしまう可能性が高いのです。

金銭感覚を昼職の基準に合わせるためにやっておくべきこと

金銭感覚を昼職の基準に合わせるためにやっておくべきこと

金銭感覚を昼職に向けて戻していくためには、いくつかの工夫が必要です。昼職に転職したことを後悔しないためにも、金銭感覚を元に戻す方法を実践してみましょう。

自分が今、何にいくら使っているのかを把握する

水商売をしていると、月々手元に入るお金が多いため、好きな物を買って、好きなものを食べて…と、ある程度自由にお金を使えたという人も多いでしょう。

ところが、昼職に転職すると、収入が半分程度に減る人が多いため、これまで通りのお金の使い方をしていると、あっという間に生活苦に追い込まれてしまいます。

こうならないためには、水商売をしている今現在、自分の支出を詳しく把握する必要があります。つまり、食費にいくら使っていて、交際費にいくら使っていて、まとめて月々どれくらいのお金が財布や口座から出て行っているのか、きちんと分かっておかなければならないということです。

そうはいっても、いきなり家計簿をつけるのは、面倒だし、続けるのが難しいという人も多いでしょう。もう2020年の今は、家計簿をわざわざ自分でつける必要はありません。

クレジットカードの情報をアプリに紐づければ、勝手に月ごとの支出が何に使われたのか、はじき出してくれるアプリがあります。アプリをインストールしたら、クレジットカードの情報を入力するだけで、自分が何にいくら使ったのかが項目別に表示されるため、苦労して家計簿をつける必要はないのです。

(参考:Money Forward ME https://moneyforward.com/

自分の支出の状況が分かれば、「食費かかりすぎ!ちょっと抑えよう」「交際費使いすぎ!飲みに行く回数をちょっと減らさなきゃ」という危険因子がわかり、金銭感覚をコントロールしやすくなるでしょう。

車や生命保険など、必要のない支出は抑える

金銭感覚を元に戻すためには、「当たり前だから買った」「みんな持ってるから買った」というように、他者に合わせて、自分に必要がないのに買ったものや、維持しているものを見直す必要があります。

特に見直すことで、金銭感覚を戻すのが楽になるのは、車や保険などの固定支出を見直すことです。車は、ガソリン代、車検・定期点検代、駐車場代など、持っているだけで毎月どんどんお金が出て行くものです。

地方に住んでいて、車がないと生活できない!という人でも、車が新車である必要が果たしてあるでしょうか?新たに購入するなら中古車にしたり、そもそも公共の交通機関に恵まれた場所に住んでいる人なら思い切って車を手放すという方法もあります。

同じ理由で、生命保険も場合によっては無理に入る必要はありません。あなたがもしも独身で、特に養う必要がある人がいないなら、生命保険は入らなくても良いのです。生命保険の加入をやめるだけでも、毎月数千円の固定支出を削減できます。

このように、固定支出としてまとまったお金が出て行く車や保険を見直すことで、昼職の限られた収入でも暮らしやすくなり、金銭感覚も元に戻りやすくなるでしょう。

ここだけはお金を使う!お金を使い所を決める

昼職に転職して給料が下がったからと言って、車にも乗らない、外食もしない…と我慢ばかりしていると、金銭感覚が戻ったように見えて、後になって衝動買いで大金を使ってしまうなどの反動がきてしまう可能性があります。

本当の意味で金銭感覚を戻すためには、自分の価値観と向き合う必要があるのです。つまり、「私は何を大事だと思っていて、どこに一番お金をかけたいと思っているのか」について、よく考え直してみる必要があるということです。

例えば、「アクセサリーが好きだから、月に1つは絶対に購入する」「友達が大切だから、友達とのご飯にはお金をかける」「旅行が生きがいだから、それ以外は我慢しても旅行にはお金をかける」などが挙げられます。

すべての物事にお金をかけられなくても、自分の中で優先順位が高く、生きがいになっているものにはお金をかけ、それ以外は少し我慢をするという方法です。これなら生きがいが継続できて、金銭感覚も戻しやすく、ストレスフリーでいられるでしょう。

手取りは額面よりも少なくなることを覚悟する

これまで水商売で個人事業主として確定申告してきた人は昼職に転職すると「源泉徴収」によって税金を給与から天引きされるようになります。

個人事業主の場合、すべての収入が一度すべて自分の懐に入って、それから申告して税金を納めるものです。ところが、企業に転職すると、税金はコントロールすることができず、ノーガードでとられてしまいます。

そのため、求人票に「月給20万円」と書いてあって、実際にその金額で契約したとしても、源泉徴収後の金額しか振り込まれません。月給が20万円の場合、社会保険料や厚生年金などを含め、手取りは17〜18万円程度になるでしょう。

たった数万円の差ですが、この差額でスマホ代を支払おう、車のローンを支払おうなどと予定していると、財布に残るお金があまりに少ないことに愕然とするでしょう。

金銭感覚を昼職仕様にするためには、この源泉徴収という納税制度を知り、あらかじめ実際に給与受け取り口座に振り込まれる金額を想定しておくことで、お金の管理がしやすくなります。

この源泉徴収は、月給だけではなく賞与(ボーナス)にも適用されるため、覚えておきましょう。

価格ではなく、価値でものを見る

金銭感覚を昼型に戻すには、本当に必要なものは買うけど、自分にとって本当に価値のないものは買わないことが重要です。よく、バーゲンセールで元々1万円の服が70%オフで3千円で売られていることがあります。

しかし、バーゲンの時期に3千円になる服に、本当はどれくらいの価値があるのでしょうか。

本当の価値を確認するためには、その服をリセール(再度売りに出す)してみることです。

例えばバーゲンで3千円で手に入れた元々1万円の価値があった服も、リサイクルショップでリセールにかけると千円以下になります。つまり、その服の本当の価値は千円以下だと考えられるということです。

金銭感覚が水商売の頃のままだと、価格で購入しがちです。「元の値段よりもこんなに安くなってる!」ということと、「本当に私にとって、この服は必要だ!」ということは、まったくの別物なのです。

何か物を買う時、このように価格ではなく価値で物を見る癖をつけるようにすると、無駄な出費が極端に減ります。価値で物を買う習慣が身につけば、金銭感覚は自然と元に戻っていくでしょう。

まとめ:金銭感覚を戻すには、支出の把握・把握と物を買う時の価値観を見直すこと

この記事では金銭感覚を戻すための方法を複数紹介してきましたが、まず何から始めればいいのかわからない!という人も多いでしょう。紹介してきた方法の中でも、最初に手をつけるべきなのは、支出の把握と管理です。

つまり、アプリをインストールして、自分が何にどれくらいのお金を使っているのか理解します。その後、お金がかかりすぎているところをカットしていきます。

ただ、なんでもかんでもカットするのではなく、自分がお金をかけたいと思う物が何かを見直し、それ以外の部分を削減していけばいいのです。完全に金銭感覚を戻すまでにはそれなりの時間がかかります。それでも、まずは最初の行動を起こせるかどうかが大切なのです。