キャバクラの仕事内容と聞くと、お酒の席の相手をして、アフターに行って…という内容しか思い浮かばないという人も多いでしょう。
しかし、実際のキャバクラでの仕事はもっと多くの種類があり、すべての仕事を完璧にこなすのは簡単ではありません。
そこで今回は、キャバクラの仕事内容を詳しく紹介し、キャバクラに勤務するメリットとデメリットについて紹介します。
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キャバクラの仕事内容とは?思ったよりもたくさんの仕事をこなすキャストたち

キャバクラに勤務して間もない人や、興味はあるけどまだキャバクラに勤務したことがない人にとって、キャストがどんな仕事をしているのか、いまいち分かりにくいものですよね。
そこでここでは、キャバクラに勤務するキャストが実際にどのような仕事をしているのか、詳しい仕事内容について紹介します。
待機も立派な仕事
キャバクラに勤務しても、指名が入らなかったり、お客様の入りが悪いと、出勤しても仕事のない時間が発生したりします。
この時間も仕事のうちではあるため、いつ呼び出されてもいいように待機部屋でスタンバイします。
髪型や服装が乱れないように気を遣いながら、長時間待機することもあるため、気が抜けません。
ただ、待機中の時間は、時給が発生しないお店がほとんどであり、この時間は無給状態になります。
お店にとってせっかく雇用しているのに、待機しているキャストと、接客しているキャストに同じ給料を支払うわけにはいかないからです。
挨拶して名刺を渡す
指名が入るか、ヘルプとして呼ばれたら、お客様に挨拶をして席につきます。この時、初対面の場合はお客様にキャストから名刺を渡します。昼職の会社では、一般的に名刺は会社側が用意するものです。
しかし、キャバクラの場合はキャストが自腹で用意するケースがほとんどです。
お客様に源氏名を覚えてもらうため、指名をもらうためには、名刺が欠かせません。印象に残る名刺をつくろうと思ったら、自腹で数万円の費用をかける必要があります。
お酒を作る
水割りやロックなど、お客様からお酒のオーダーをもらえたら、お酒をつくるためのセットが運ばれてきます。
お客様の好みに合わせて、ちょうどよい分量でお酒をつくるスキルが求められます。
ウイスキー、焼酎、スコッチなど、お酒の種類や各種銘柄についての知識がなければ、オーダーが入ってもちょうどよい分量でお酒をつくることができません。
そのため、お酒の種類や銘柄、アルコール度数や価格帯などについて、事前に勉強しておくことも、キャバクラ嬢の仕事内容です。
仕事時間の前後には営業SNS
キャバクラ嬢としては、せっかく出勤したのに待機ばかりでは、思うように稼ぐことができません。
待機カットを少しでも減らすために、出勤当日のお客様をあらかじめ切らさないように手配しておくこともキャバ嬢の仕事内容に含まれます。昔は「営業メール」という言葉があったように、メールでの営業が多かったものです。
しかし、今は格安SIMを使っているキャスト・お客様も多く、携帯電話キャリアのメールを利用できない人もいます。
LINEはパーソナルな関係のみに使いたいというキャストが多いことから、最近はTwitterでキャバクラ勤務用のアカウントを作り、出勤情報をつぶやくという方法で営業を行うキャストが増えているようです。
お得意様を逃がさないためのビフォー・アフター
キャバ嬢がより安定した収入を得たいと思ったら、常連のお客様を複数人持つ必要があります。つまり、リピーターを増やす必要があるのです。もちろん、店内の接客だけでリピーターになる場合もあります。
しかし、多くの場合は、出勤時間の前後に一緒に食事したり、買い物をしたりするビフォー・アフターに力を入れる必要があります。
当然ですがこのビフォー・アフターには時給は発生しません。ただお客様から食事をごちそうになったり、好きなものをプレゼントしたりしてもらえることから、間接的に生活費を浮かせることには役立つでしょう。
しかし、このビフォー・アフターも時給は発生しないものの仕事内容に含まれるものです。時給が出ないからといって手を抜かず、お客様が喜ぶことを第一に接客する必要があります。
キャバクラで働くことのメリットとデメリット

どんな仕事にもメリットとデメリットはあるものです。
しかし、夜職が長いと、自分たちでは当たり前だと思っている仕事が実は一般的に見たらデメリットだった…ということもあります。
ここでは、キャバクラに勤務することのメリットとデメリットについて紹介します。
キャバクラで働くことのメリット
短時間勤務可能で高時給
キャバクラ勤務の場合、19時~0時までなど、昼職に比べてかなり短時間の勤務となります。お店側との折り合いがつけば、2時間だけの勤務、3時間だけの勤務というように、さらに短時間にすることも可能です。
キャバクラに勤務する大きなメリットは、上記のような短時間勤務でも高時給のため、最終的に支給される給料が他のアルバイトやパートと比べて高いということでしょう。時給800円のアルバイトで2時間勤務しても1,600円にしかなりません。
一方、時給2,000円のキャバクラ嬢の場合、同じように2時間勤務しても4,000円稼ぐことができます。その差は2,400円です。これが1か月(20日勤務だとして)では、時給800円のアルバイトなら月給32,000円、キャバクラ勤務の場合は80,000円と、480,000円の差がつきます。
長時間働かなくても、これだけ稼げるというのは、キャバクラ勤務の大きなメリットだと言えるでしょう。
お客様の支払いでお酒が飲める
お酒には好き・嫌いがあると思いますが、お酒が好きな人にとっては、仕事中に自分の財布を痛めることなく、お酒が飲めるのは、メリットになるでしょう。
支払い金額の少ないお客様の中には、キャストに注文させない人もいたり、注文させてもソフトドリンクだけ…などと指定してくる人もいたりします。
一方、支払い金額に糸目をつけない、いわゆる「太い客」の場合、滅多に飲めないようないい酒を気前よくごちそうしてくれることがほとんどです。
ネイルや髪型が自由
キャバクラに勤務している女性は、美容やファッションに気を遣う人が多いのではないでしょうか。
昼職の場合、明るい髪の毛の色や、派手なネイルは禁止され、出勤時の服装にもドレスコードがある企業も多いものです。
一方キャバクラ勤務の場合は、金髪でも、派手なラインストーンのついたジェルネイルでも、何か指摘されるということはほとんどありません。一部、清楚系を売りにしているような店舗では、髪の毛の色などについて指定はありますが、これはごくレアケースです。
自分の好きな髪型やネイルで生活したい、オシャレを我慢したくないという人にとって、服装や髪型の指定がないことは嬉しいポイントでしょう。
毎日早起きする必要がない
キャバクラ嬢の出勤時間は、早くても夕方です。そのため、昼職のように朝6時、7時に早起きしなければならない…ということがありません。
昔から朝寝坊の人や、夜型生活の方が慣れていて、朝は弱いという人にとって、昼近くまで寝ていられるということもメリットだと言えるでしょう。
キャバクラで働くことのデメリット
実際には勤務できる年齢が限られている
短時間勤務で高時給のため、効率的に高い生活費を稼ぐことができるキャバ嬢ですが、実際の現実は過酷なものです。
20代後半になると、徐々にお店の中でもベテラン枠に入ることになり、年々居心地は悪くなる一方です。30歳を節目に退職するキャストも多く、それ以上勤務する場合は店長から肩をたたかれる人も少なくありません。
好条件で高収入なキャバクラ勤務ですが、実際にバリバリ稼げる期間は短いのです。
生活リズムが崩れて体調不良を起こしやすい
夜職のデメリットの1つとして、どうしても夜型の生活になるため、生活リズムが乱れやすいということが挙げられます。元々夜型の方が生活しやすいという人はダメージを受けにくいかもしれません。
また、「メリット」でも紹介したように、起床時間が遅くとも、夕方の出勤までに間に合えばよいということから、就寝時間や起床時間が特に決まっていないという人も多いのです。
いつ寝てもいいし、いつ起きてもいいという生活は、一見自由のように見えますが、実際は体調に大きな影響を及ぼします。
それに加えて毎晩アルコールを摂取し、休肝日がなかなか持てずに、体調を崩す人も少なくありません。
このデメリットは年々実感されやすくなり、キャバクラ勤務の厳しさを痛感することになるでしょう。
社会保険に加入しておらず、手元に残るお金が少ない
キャバクラに勤務するということは、雇用形態としてはアルバイト・パートか、個人事業主となります。
どちらの場合でも、社会保険に加入していることは非常にまれです。社会保険とは、健康保険、厚生年金、雇用保険などです。
勤務先が上記のような社会保険に加入していなければ、キャストが個人で支払うことになります。昼職の一般企業では、この社会保険の約半額を本人に代わって企業が支払っていますが、キャバクラの場合は短時間勤務を理由に加入していないケースがほとんどです。
いくら時給が高くても、このような社会保険を自分で支払う必要があり、加えて所得税、住民税も支払い…となると、税金を支払った後に手元に残るお金は、かなり少なくなります。
子育てがしにくい
女性も多様な生き方ができる時代ではありますが、結婚・妊娠・出産は、生涯の中で向き合わなければならない女性が多いでしょう。
キャバクラに勤務している間に結婚願望が高まり、実際に結婚したキャストも多いものです。中には結婚後もキャバクラ勤務を続けている人もいますが、多くの場合は結婚と同時に退職していきます。
他にも、誰とも籍を入れないままの状態で出産し、少し休業してから復職するキャストもいます。未認可保育園に子どもを預けてキャバクラに出勤しますが、子どもの生活リズムも同様に乱れてしまい、子育てがしにくいというとても大きなデメリットがあるのです。
まとめ:キャバクラ勤務はメリットも多いがデメリットが大きく長期間の勤務が難しい

キャバクラ勤務は、短時間労働でも高時給のため、20代のある一定の期間は自由度の高い生活を送ることができるでしょう。
しかし、一方で夜型の生活リズム、連日のアルコール摂取、社会保険未加入といった負の要素が刻々と積み重なっていきます。
勤務しているその時はよくても、30代になってからどうするのかという長い目で見た時の目標や計画がなければ、後悔することも多いかもしれません。
思い当たる節がある人は、昼職への転職も視野に入れ、徐々に転職活動を進めていくとよいでしょう。