夜の仕事未経験の方にとっては、どんな仕事をしているのか、漫画やドラマのように本当に女同士の戦いがあるのかなど、気になることが多いでしょう。
夜のお仕事の中にも、数多くの種類がありますが、今回はラウンジでのお仕事に絞り、仕事内容や実際の勤務事情について紹介しながら、あなたの知らない世界を解説していきます。
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そもそもラウンジって何?他の夜のお仕事とどう違うの?
夜の仕事では、キャバクラ、ガールズバー、スナック、クラブなどがあり、勤務経験がない人にとってはそれぞれの違いがわかりにくいでしょう。
さらに「ラウンジ」は、夜の仕事の中でもあまり知られていない傾向があります。そこでここでは、ラウンジとはどのような場所なのかについて紹介します。
ラウンジはクラブとスナックの中間!高級過ぎない感じがちょうどいい
ラウンジは、高級クラブと呼ばれる高価格帯の夜のお店と、気軽にキャストと飲めるスナックの中間に位置しています。
スナックほど気軽にキャストと話したり、カジュアルな店構えではなく、クラブのように敷居が高くもないという立ち位置です。お客様は、仕事帰りのサラリーマンが一息ついたり、接待の場で使われることが多いです。
ただ、ラウンジの中には一般的なラウンジの他に「会員制ラウンジ」があります。この会員制ラウンジの場合は、少し価格帯が上がり、高級クラブのような雰囲気のお店も多く見られるようです。
会員制・非会員制のどちらの場合も、マンツーマンの接客になることは少なく、基本的に数人のグループで来店されます。気軽に利用できるけれど、お店の構えも陳腐ではなく、快適に過ごすことができるところが、お客様にも働く女性にも評価されています。
ラウンジ嬢の特徴
キャバクラで働く女性が「キャバ嬢」と呼ばれる一方で、ラウンジで働く女性は「ラウンジ嬢」と呼ばれます。呼び名が変わるだけではなく、出勤時のスタイルも異なります。
キャバ嬢の場合、店舗にヘアメイクのスタッフが来て、ヘアスタイルをセットします。
中には美容室で毎日セットしていくキャバ嬢も多く、出勤時のスタイルは基本的に私服です。更衣室でドレスに着替えて、メイクもヘアスタイルもドレスもバッチリキメてから仕事に入るのがキャバ嬢の特徴です。
一方ラウンジ嬢はプロにヘアセットしてもらう人は少なく、ほとんどが自宅でゆるくカールさせたり、ハーフアップしたりするなど、「綺麗めなOL」のような髪型で出勤します。
出勤時は私服で、そのままお店に出る人がほとんです。
服装はボディコンシャスなコンサバスタイルから、少し着崩した大人めなスタイルまで、ラウンジ嬢によって個人差があります。
高級クラブのようにドレスをまとうのではなく、キャバクラのように派手に着飾るのでもないため、女性としては働きやすいと言えるでしょう。メイクもキャバ嬢ほど派手ではなく、昼職から転職したり、副業として始めるには手をつけやすい傾向があります。
ラウンジの仕事内容を徹底解説!お酒を作らずタバコにも火をつけない
ラウンジの雰囲気は、高級過ぎず、カジュアル過ぎず、ちょうど良いと言えます。しかも、キャバクラと違うのは服装だけではなく、仕事内容にもラウンジ独特の特徴があるのです。
- お客様との会話が最優先
- お酒は作らず、タバコに火もつけない
ここでは、ラウンジでの仕事内容について、他の夜の仕事と比較しながら紹介していきます。
お客様との会話が最優先業務
ラウンジ嬢の基本的な仕事内容は、来店したお客様の「接客」です。最近では「接待を伴う飲食業」という表現が使われていますが、ラウンジもそれに該当します。
ラウンジ嬢は、来店したお客様に会話を楽しんでいただくのがメインの業務です。高級クラブよりも敷居が低く、スナックよりはキャストの年齢層が若くておしゃれな雰囲気があるラウンジでは、会話もビジネス系から芸能系の話題まで様々です。
また、1人で来店するお客様よりも、集団で来店するお客様が多いことから、グループで楽しめるような話題を提供することも仕事のうちです。
お酒は作らない!タバコにも火をつけない!
ラウンジ嬢の仕事内容の特徴の中で、キャバクラやスナックとまったく異なるのが、「お酒を作らない」「タバコに火をつけない」「灰皿を交換しない」ことでしょう。
これらの特徴は、会員制ラウンジによく見られます。
会員制ではないラウンジでは、ラウンジ嬢がお酒を作ることもあります。
しかし、会員制ラウンジでは、比較的高級な雰囲気が漂っているため、ラウンジ嬢はお客様との会話に集中することが仕事のため、その他の業務については、ボーイなどの黒服スタッフの仕事となります。
名刺がなく、ホームページにも写真掲載しなくてもOK
夜の仕事というとお店のホームページに顔写真を掲載して、お店の営業活動に協力するということも含まれるものです。
キャバクラのホームページにも、目線を入れたり、完全に顔出ししながら、源氏名や出勤時間帯、簡単なプロフィールについて記載されているのを見たことがある人も多いでしょう。
ところが、ラウンジ嬢は基本的にホームページなどへの顔出しがありません。周りに内緒で副業として始める人や、本業としてラウンジ嬢をしていることを隠したいと思っている人にとっては、望ましい特徴ではないでしょうか。
また、キャバクラやスナックでは必須の名刺も、ラウンジでは必要ありません。稀に非会員制のラウンジで名刺を渡すお店もありますが、基本的にはラウンジで名刺を渡すという行為はないのです。
ラウンジ嬢の実情とは?やっぱり人間関係はよくないのか?
ラウンジ嬢として実際に働いてみないと、お店の雰囲気や、業務の内容について把握しきれないものです。実際にラウンジで働いて「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないよう、ラウンジ嬢の実情について理解しておきましょう。
お店の中の人間関係は他の夜の仕事と変わらない
夜の仕事を体験したことがない人にとって、女性が多い職場特有の「人間関係の問題」が気になるという人も多いのではないでしょうか。もちろん、人間関係の問題はお店やキャスト同士の相性にもよりますが、基本的にはラウンジも「どのキャストとも仲良し!」というわけではありません。
キャバクラなどと同じように、指名制度やヘルプ制度があるため、これらにつく「バック」をめぐって、キャスト同士での競い合いが生じます。そのため、ラウンジでも同じような競争関係が生じるのは仕方がないとも言えるでしょう。
ただ、キャバクラと比べて仕事内容が比較的少なく、業務的な負担が重くはないことから、各ラウンジ嬢がピリピリしていないという特徴はあります。それでも女性が多い職場に変わりはないため、あまり他のラウンジ嬢と仲良くなろうと考えるよりも、割り切って働くことをおすすめします。
最近は営業時間短縮で売上バック伸び悩み
実情といえば外せないのが、社会情勢による影響でしょう。ラウンジでの仕事内容は、「接客を伴う飲食業」にバッチリ該当します。
政府が営業時間を短くするように要請している事業内容に該当していることで、営業時間を短縮せざるを得ないラウンジがたくさんあるのです。
営業時間が短くなると、もちろん来店客数も減少します。もともと集団での来店が多かったラウンジでは、「密」を避けるために来店を控えるお客様が多く、売上の大幅減少に繋がっているのが現状です。
多くのお店では、アクリル板の設置や、黒服のマスク、ラウンジ嬢のフェイスシールド着用、アルコール消毒の徹底など、対策に力を入れています。それでも、原因が「夜のお店」となることが多い今、ラウンジを選んで訪れる人が少ないのです。
売上が減ると、ラウンジ嬢の売上バックも影響を受けます。売上スライド制で、基本給がなく売上ベースで給料が決まっている場合には、このような状況では月収80%ダウンというラウンジ嬢も少なくありません。
1人客を狙って地道な営業を続けるラウンジ嬢が勝っている
ラウンジの実情の1つとして、この社会情勢の中で生き残る人と、夜の仕事を辞めていく人に「ドブ板営業ができるか」という点で分かれています。
ラウンジでもこの社会情勢の中でも、集団ではなく単独のお客様であれば対策をしっかりして対応できます。
社会変化の前についていたお客様一人ひとりに丁寧に営業メールを送り、日頃からコミュニケーションを絶やさない努力をしておくことで、集団ではなくても足を運んでくれる可能性が高くなります。
実際、稼げているラウンジ嬢は、それまでの人気だけにあぐらをかかず、地道な営業を続けているのです。勤務時間外のマメな努力によって、今でも稼げているラウンジ嬢は存在します。
まとめ:会員制ラウンジ嬢なら努力次第でまだまだ稼げる!営業スキルを磨こう
ラウンジには、会員制と非会員制があり、会員制ラウンジの方が少し敷居が高く、その分客単価が高くなる傾向があります。
キャバ嬢と違って、仕事内容も会話に集中できるようになっていて、会員制のラウンジならヘアセットや服装にもお金をかけなくてもいいため、稼げる夜の仕事だと言えるでしょう。
ただ、この社会情勢の中でラウンジも少なからずダメージを受けています。それでも、もともと客単価の高いラウンジですから、地道な営業努力を続けることで収入減を避けることもできます。
お店全体の感染症対策を万全にした上で、短時間営業でしっかり稼げるよう、SNSでのこまめな情報発信やDMでの営業を忘れない努力が必要です。