水商売や夜職をしていると、賃貸で部屋を借りたいのに断られた…という話を聞いたことがある人も多いでしょう。
実際、昼職に比べて入居審査に通る確率が低くなることはあります。
そこで今回は、水商売や夜職でも入居審査に通りやすくするための方法について紹介します。すぐに始められる方法もあるので、賃貸物件を借りる前に読んで確認しておきましょう。
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どうして水商売や夜職は、入居審査が通りにくいのか?
確かに不動産会社で職業を尋ねられて、正直に「水商売」と答えると、入居審査に通らなかった、という事例はあります。ここでは、賃貸物件を貸し出す不動産会社や管理会社の立場から、水商売や夜職だと審査に通りにくい理由を紹介しましょう。
ここで紹介する理由をクリアすれば、入居審査に通りやすくなる可能性が高くなります。
収入が不安定だと思われる
この理由が最も大きいのですが、水商売や夜職だと、売上やその月の出勤回数によって給料が異なります。いい月もあれば、悪い月もある、というのは、水商売をしたことがある人なら自覚されているでしょう。
不動産会社からすると、「収入が悪い月」に家賃をちゃんと納めてくれるのか?というのが大きな問題になります。
家賃をきちんと回収しないと、不動産会社も、貸主(大家さん)も、損をしてしまうからです。月々の収入にばらつきがあればあるほど、審査に通りにくくなってしまいます。
生活時間帯が夜のため、近隣と騒音トラブルになりやすいと思われる
夕方から夜、職場によっては朝方にかけて出勤時間帯になる水商売や夜職では、帰宅するのが夜中や朝方になることも多いでしょう。この点が審査に通りにくくなる理由の1つでもあります。
夜中から早朝は、昼職で近隣の部屋に住んでいる人は睡眠中の時間帯ですから、「こんな時間に物音がする!」と、管理会社にクレームが入ることが多いのです。
いちいちそのクレームに対応するのは手間ですし、クレームが複数来たら管理会社は非常に面倒なことになるのです。
部屋の状態を悪化させると思われる
これは明らかに偏見ですが、「水商売=喫煙者が多い」という理由から、貸し出した部屋にヤニがついたり、タバコのにおいがついたりするだろうと思われてしまいます。
あなたが退去した後、タバコのヤニは壁紙を変えればいいものの、においは簡単には消せません。非喫煙者がその部屋の内見に来た時、「タバコのにおいがするから、この部屋は借りたくない」となると、不動産会社や管理会社としては空室を埋められずにリスクとなってしまうのです。
もちろん、水商売でも非喫煙者はかなり多いですが、そういった偏見がまだ残っていて、入居審査に通りにくくなってしまうのでしょう。
水商売や夜職でも入居審査に通りやすくする方法
ここまで紹介してきたように、水商売への偏見を始め、収入に波があることなどを理由に入居審査が通らないことがあります。
しかし、最初から諦める必要はありません。以下で紹介する方法を試してみることで、入居審査に通りやすくなります。
一時的に昼職に転職してみる
収入の不安定さが入居審査に通らない理由であれば、安定した収入が得られる昼職に転職するというのが解決法の1つです。ただ、「長期的には夜職を続けたい」という場合、入居審査にかかる期間だけでも、一時的に昼職に転職するという方法があります。
正社員が一番審査を通りやすいですが、ハードルが高い場合は契約社員などの非正規雇用でも、一定の年収が確保されていれば審査に通りやすくなります。また、夜職が副業であり、本業では昼職に就いているという場合は、昼職の職業で申請することによって、問題なく入居審査に通過することができるでしょう。
夜職専門の管理会社・仲介会社を選ぶ
一般的ではありませんが、管理会社や不動産会社には、夜職専門の店舗もあります。それだけ入居審査に通りにくい仕事をしているけど、賃貸物件に住みたいという人が多く、ニーズが高いということです。
このような夜職専門の管理会社などは、基本的に夜職に就いたまま借りられる部屋を紹介してくれます。多くは、同じアパートやマンションに夜職の人ばかりが住んでいて、生活時間帯が同じようになるため、騒音トラブルに発展しにくくしているのです。
夜職であることを最初からカミングアウトして、物件を選ぶことができるため、ストレスも少なく、話が早いというメリットがあります。
預貯金審査で通らないか確認する
預貯金審査とは、収入が不安定な仕事や、無職の人が賃貸物件を借りる際、支払い能力を預貯金の金額で示すという方法です。つまり、「こんなにお金があるから、月々の収入に波があっても大丈夫ですよ!」と管理会社に安心して貸してもらうための方法ということです。
ただ、この預貯金審査という方法は必ず認められる訳ではありません。会社によっては預貯金審査を認めていないところもあります。
また、最低でも家賃の2年分の預貯金を示す必要があるため、夜職や水商売をしている人の中でも、散財せずにしっかり貯金していた人だけが使える方法なのです。売上もあって、しっかり貯金もしていて、2年分の家賃の金額以上の通帳が示せる!という人にはオススメの方法です。
番外編:寮・社宅ありの水商売・夜職を選ぶ
どの方法でも入居審査が通らなかったという人には、働く店舗を変えることをオススメします。その際に気をつけて見ていただきたいのが「寮・社宅あり」かどうかです。
水商売の中には、無料や、格安の賃貸料でアパートやマンションを提供してくれるところがあります。こういった場合、勤務時間が長いブラック店舗も多いため、事前に労働環境を確認しておきましょう。
寮や社宅がある水商売の場合、同じアパートやマンションに同僚が住んでいることも多いので、気まずい思いをしたくない人にはオススメできません。このような場合は、昼職に転職してみて、自分で水商売の店舗からある程度離れた物件を探すようにしましょう。
社会的に賃貸の入居審査は通りやすくなっている!諦めずに複数の方法を試そう
実は、社会的な影響を受けて、不動産の価格が下落し、賃貸物件にも空室が目立つようになってきています。
特に首都圏では補助金を使って地方に移住する人も多く、管理会社としては1室でも空室を埋めたいという焦りが出てきているのです。そのため、収入が安定していなくても、家賃をきちんと納めてくれるだけの収入があれば、水商売や夜職でも入居審査を通すところが増えています。
一度駄目元で夜職のまま申請してみて、審査を通ってしまえば、怖いものはありません。審査に落ちた場合には、この記事で紹介してきた方法をいくつか試してみましょう。
また、不動産会社や管理会社に行く時には、メイクは服装は控えめにして、水商売に対する偏見を煽らないようにすることも大切です。控えめな姿勢で「相談」すれば、管理会社や不動産会社も協力的になってくれるでしょう。