夜職で仕事を休む時は、店長にLINEすればOKだったという人も多いでしょう。
しかし、昼職の場合は夜職よりも勤怠管理が厳しく、システム化されているため、欠勤や有休消化で休む場合には、それなりのマナーがあります。
そこで今回は、昼職で仕事を休む時にどのような方法で連絡すればよいのか、また連絡する時のマナーについて紹介します。
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事前の連絡は必須!昼職には有給と欠勤がある

夜職でも昼職でも、連絡なしに休んでしまうと、「無断欠勤」になります。無断欠勤は会社にとって損失を与える行為でもあるため、何度も繰り返すことで会社から解雇される正答な理由として認められてしまうのです。
つまり、勤怠管理の厳しい昼職では、夜職の時よりも「仕事を休む」ことに対して、きちんとまもらなければならないルールやマナーがあるということになります。
せっかく昼職に転職できたのに、無断欠勤が理由で解雇されてしまっては、次の転職活動の際にもネガティブな影響を及ぼすでしょう。
そもそも昼職の休みには、「有給」と「欠勤」があります。「有給(有給休暇)」とは、休んでいても会社から給料が発生しているという、夜職にはまずない嬉しいシステムです。
年間に付与される有給の日数は、雇用形態や勤続年数によって異なります。一部の企業では、契約社員には有給を付与しないところもあるので注意しましょう。
もう1つの「欠勤」とは、有給の日数がない場合や、既に有給を使い果たしている人が休むことです。欠勤の場合、有給とは違って、休んだ日数分の給料が発生しません。結果的に、1日あたりの給与が月給から天引きされて振り込まれることになります。
有給も欠勤も、同じ休みであることには変わらないのですが、夜職から転職したばかりの人にとっては、なじむまでに時間がかかるかもしれません。
昼職ならではの福利厚生でさまざまな休みがもらえる可能性あり

昼職の企業の中でも、新しい事業に挑戦していく姿勢のベンチャー企業や、老舗の大手企業では、少し変わった有給制度を設けているところもあります。
ある企業では、社員の誕生日に休める「バースデー休暇」、気分転換したい時に休める「リフレッシュ休暇」を導入しています。女性社員のために、最近では「生理休暇」を設けている会社も少なくありません。ここまでは、割と多くの企業が導入しているかもしれません。
ある企業には、「オセロ休暇」といって、休日に挟まれた平日が自動的に休日扱いになるという制度があります。たとえば、日曜が休日で、火曜がたまたま祝日で休みだった場合、間に挟まれた月曜も休みになるというシステムです。
またある企業が設けている「スモ休」は、非喫煙者のみに年6日間の有給が追加されるという制度です。
このように、昼職の企業には休みに対する興味深い取り組みが積極的に行われています。どれも、社員の生産性をアップさせたり、社員の満足度をアップさせたりするために導入されているのです。
電話がいい?メールでもOK?昼職で仕事を休む時の連絡方法

昼職で仕事を休みたい時、どのような連絡方法が一番適しているのか、事前に把握しておきたい人は多いでしょう。
夜職ではLINE1本でもOKだった人も多いと思いますが、昼職には夜職とは異なるルールがあります。
事前に予定が分かっている場合は直接対面で申し出る
休みの予定があらかじめ分かっている場合は、出勤して業務時間中に上司に休みの希望を出すのが最も一般的な連絡方法です。
ただし、直接上司に休みを届け出る時にはいくつかの注意点があります。有給の場合は、休みの間に何をしていても、基本的には社員の自由です。
そのため、あらかじめ有給を取る時には、特に理由を添える必要はありません。書類上も「私用のため」とだけ表記しておけば、特に追及されることはないでしょう。
問題は、欠勤する場合です。有給の残り日数がなく、どうしても好きなアーティストのライブのために休みたい場合、休む理由を正直に申し出る人はまずいません。
欠勤はあまり望ましいことではなく、会社によっては就業規則で、「1年間の出勤日数のうち、〇分の1以上欠勤した場合は解雇となりうる」という取り決めがされていることもあります。
欠勤は、有給と違って休む理由を上司から問いただされることも多くなっています。「思いもよらず病気になってしまった」「親が倒れた」など、上司が納得するような理由でなければ、後になっていろいろと詰問されるかもしれません。
連絡方法で最もNGなのは、メールです。メールは上司の確認漏れも多く、リアルタイムで報告できない可能性が高いものです。
出勤時間前にメールをしても、上司がメールを確認するまでは、上司の中で「無断欠勤」になってしまいます。
確認漏れからあなたの信用を落とさないためにも、メールで連絡することは控えましょう。
急病、急用で急遽休む時は、就業時間前に直属の上司に連絡する
昼職を続けていると、重い風邪にかかったり、インフルエンザやノロウィルスにかかったりするなど、思ってもみない病気にかかることがあります。
また、子どもがいる女性の場合、昨夜まで元気だった子どもが、朝起きたら高熱を出していた…ということもあるでしょう。
このように、急病や急用で急遽会社を休む必要が出てきた場合、連絡する時間帯に注意し、直属の上司に休むことと休む理由を伝えましょう。連絡する時間帯は、就業時間前がベストです。
たとえば、9時出勤の会社の場合、上司は遅くとも10分前には出勤していますよね。8時50分頃に会社に電話して、直属の上司につないでもらいます。その後、理由を伝えるようにしましょう。
年に5日の有給取得はむしろ企業の義務!遠慮なく有給をとろう
昼職の中でも半年以上継続して雇用されていて、なおかつ全労働日の80%以上出勤している場合、雇用形態に関わらず、1年ごとに原則10日の有給休暇が付与されます。
少し前までは、有給をとることは「悪」「責任感がない人」などと、ネガティブにとらえる人が多かったものです。
しかし、2020年現在は、有給をとらないことで、企業が罰則を受けることになる法律が制定されました。それが、「働き方改革を推進するための関連法律の整備に関する法律」です。「働き方改革関連法」とも呼ばれていて、2019年4月より随時施行されています。
有給については、「とったら白い目で見られる」という理由で、休みたくても休めない人がたくさんいました。そこで国が「年に5日の有給を消化することを“義務”にする」として、有給を取りやすくしたのです。
有給をとらなければ、その会社自体が「有給をとらせなかった会社」としてペナルティを受ける仕組みになっています。
当日、出勤時間を過ぎてからメールで連絡する…といった非常識な連絡方法でなければ、むしろ有給を消化することは、昼職社員の権利なのです。
(参考:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000463186.pdf)
昼職で仕事を休む時のマナー

昼職で仕事を休む時、連絡方法は直接対面か、あるいは就業開始時間の前に電話で連絡することがマナーです。
しかし、昼職には連絡方法のマナー以外にも、以下のような3つのマナーがあります。
有給でも欠勤でも慶弔休暇でも、職場の人に感謝して休む
確かに有給消化は義務化になったこともあり、休める時に休めという上司も多いでしょう。病気で欠勤することも、親や親戚が亡くなって慶弔休暇をとることも仕方のないことです。
しかし、昼職であなたが休んでいる時、同じ部署の上司や同僚、先輩・後輩社員の誰かが、あなたの仕事をカバーしてくれています。
休みを取る時には、そのことに十分感謝し、休み明けには「ありがとうございました」の一言を付け加えると、マナー的な側面で高い評価を受けるでしょう。
休みを取った後も職場の人間関係にヒビが入りにくいためおすすめです。
長めに休みの後の出勤時、手土産があるとよい
昼職の場合、連休の前後に有給を使い、3連休のところを5連休にすることもできます。カレンダーで連休が続き時、長い時には10連休以上取ることもできるでしょう。
休みを取る前に、職場で「友達と旅行に行くんです」など、休みの予定を明らかにした場合には、休み明けに旅行土産を持参することをおすすめします。もちろん、自腹ですから会社から強制されるものではありません。土産配りを禁止している企業もあります。
ただ、休みを取っている間、自分の分の仕事をフォローしてくれた同じ部署の人にだけでも、目に見える形で感謝した方が、その後の仕事のしやすさに差が出ます。
個包装のお菓子1つでもいいので、お土産を配るとよいでしょう。
休むことが前もって分かっているなら仕事はすべて終わらせてから休む
子どもの学校行事や親の入院付き添いなど、あらかじめ休む日程がわかっている場合は、できるだけ抱えている仕事を片づけてから休むようにするのもマナーです。
たとえば事務職として働いていて、あなたが休みの間に作成すべき請求書があるなら、できるところまで作成し、できないところは同僚などに頼んで引き継いでもらいます。
このマナーが守れないと、5日以上の有給を取る時にも、上司などから渋い顔をされてしまうでしょう。
まとめ:休むことは労働者の権利!周囲への感謝を持ちマナーを守って休もう
有給を消化すること自体は、労働者の権利です。働き方改革が推進されている今は、休むなという会社の方が責められてしまいます。
ただし、休みを取る時には、あらかじめ分かっている場合はできるだけ早い段階で上司に直接対面で連絡しましょう。当日、起きてみたら体調がすごく悪かった…という場合は、会社が始まる時間より前に電話で連絡しましょう。
また、休んで当然という態度よりも、休む間にフォローしてくれる会社の人に感謝し、長期休暇の際にはちょっとしたお土産を持っていくのも大切なマナーです。