コロナの影響で明るみになった夜職勤務のデメリットとは

日本国内だけでなく、世界中に猛威を振るっている新型コロナウイルス。その影響を受けて、夜職を続けることに限界を感じている方も多いでしょう。もともと夜職勤務にあったデメリットが、コロナの感染拡大の影響を受けて明るみになった部分もあります。

そこで今回は、新型コロナウイルスの影響で出てきた夜職勤務のデメリットについてご紹介します。

感染者がお店に来店し、キャストが感染した事件

2020年3月に起きたすべての夜職女性を震え上がらせた事件を覚えているでしょうか。事件は新型コロナウイルスに感染した男性が利用していた飲食店に「ウイルスをばらまいてやる」と言いながら入店してきたことから始まりました。

当日、加害者の男性が座った椅子に座ってメイクをしていた女性店員が、後日新型コロナウイルスに感染してしまったというものです。

(参考:日本経済新聞 2020/3/18 「「コロナばらまく」感染男性が死亡 愛知・蒲郡
nikkei.com/article/DGXMZO56939420Y0A310C2CN8000/

この事件を見て、夜職のデメリットに改めて気がついた方も多かったのではないでしょうか。

コロナで明らかになった!夜職勤務のデメリット

コロナで明らかになった!夜職勤務のデメリット

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、多くの夜職女性が休業を余儀なくされたり、他のアルバイトへと切り替える必要が出ているのではないでしょうか。

実は、夜職勤務には以下のようなデメリットがあったことを新型コロナウイルスが明らかにしたと考えられます。

3密!感染リスクが高い環境

新型コロナウイルスの感染予防について、厚生労働省が「3密を避けること」を提言しています。

3密とは、1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、2.密集場所(多くの人が密集している)、3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件が揃うことを指します。

(参考:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症への対応について https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index_00013.html

夜職のほとんどの店舗が、この3密に当たってしまうため、キャストとしても感染リスクがかなり心配でしょう。

店舗は換気することはあまりなく、不特定多数の顧客が訪れ、隣や向かいの席に座って密接した状態で接客しなければいけません。

もちろん、コロナの影響で自粛開けに営業を再開している一部の店舗では、換気をしたり、ソーシャルディスタンスをできるだけ取ろうとした席の配置にしたり、飛沫感染予防のパネルを設置したりするところもあります。

しかし、肝心の顧客の足が夜のお店から遠のいてしまった今、以前のような稼ぎを夜職だけで達成するのは難しいでしょう。

顧客がこのまま戻ってこない可能性がある

新たな感染者数がこのまま増加しなかったとしても、夢の仕事にはまだまだデメリットが残ります。お店側がいくら新型コロナウィルス対策をして、顧客を迎える準備を万端にしていたとしても、顧客側が夜のお店の利用を止めてしまう可能性があるからです。

夜職の他にもライブハウスや劇場、映画館など、感染を恐れて顧客の足が遠のく場所はたくさんあります。夜職の店舗もそのうちの一つに入ってしまうでしょう。

お店側も、お店を開けておいても顧客が入らなければ、営業時間を短縮したり、もっと悪い場合はお店自体をたたむことになりかねません。そうなれば、またキャストは新たな仕事場を探して歩かなくてならないのです。

自分が感染するとお店自体が営業停止になる

顧客から感染するリスクが高い夜職の店舗ですが、見る視点を変えてみると、実はキャスト自身が感染していた場合、自分自身がウイルスを他者に感染させる元になってしまいます。

もしもキャストが検査した結果、新型コロナウイルス陽性となれば、お店側としてはそのまま営業し続けることはできません。他のキャストや、顧客、スタッフが濃厚接触者になってしまう可能性が高いからです。

また、感染者が出た店舗は、夜職以外でも軒並み営業を停止しています。

お店が営業停止となり、経営が立ち行かなくなった場合は、残念ながらお店をたたむことも十分にあり得ます。そうなれば、あなたが検査の結果2度の陰性になって、自宅療養ののち出勤可能な状態になったとしても、もう勤務先はなくなっていることになるでしょう。

デメリットを乗り越える!夜職女性がコロナ危機に対応する方法

夜職女性に限らず、今回のコロナウイルスで、多くの人が収入を減らし、職を失ってしまった人も少なくありません。

しかし、これまでご紹介してきたデメリットは、放置しても勝手に状況がよくなるものではありません。

これからも時期によっては感染が拡大していく可能性もある新型コロナウイルスの影響に負けないために、夜職女性が対応できる方法をご紹介します。

シフトの調節やチェンジをなしにする

まずすぐに考えられるのは、感染リスクを低下させるために、顧客が特に多く時間帯を避けてシフトを調整することです。

また、NHKのニュースでも取り上げられていたように、お店側も感染リスク軽減のためにさまざまな取り組みを行っています。あるお店では、専門家の監修を受けて、独自の運営ガイドラインを作成しているとのことです。

具体的には、キャストがマスクを着用して、飲み物を飲むとき以外はマスクを外さないこと、テーブルにつく人数を少人数にして距離を保つこと、チェンジをなしにして店内の接触をなるべく減らすことなどが実施されています。

(参考:NHK ナイトクラブで働く女性の団体が独自の感染対策 新型コロナ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200523/k10012441761000.html

夜職を続けていく場合は、このような工夫を個人ではなくお店全体で行っていくことで、感染リスクを軽減しながら、今の仕事を続けられるでしょう。ただし、デメリットでもご紹介したように、1人でも感染者が出た時点で、お店は休業を余儀無くされることに変わりはありません。

もしも不安な場合は、下記でご紹介する2つの方法を試して見ましょう。

オンラインサシ飲みで顧客から直接稼ぐ

では、実際に新型コロナウイルスの影響で、営業自粛になり、夜職に出勤できなくなったキャストはどうしているのでしょうか。

実は、キャストの仕事をそのままオンライン上で行っている方が少なくないのです。「オンラインで夜職?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

具体的には、ZOOMなどのオンライン会議を行うソフトやアプリを使用して、常連のお客様とネット上でサシ飲みをするという方法です。もちろん、オンライン上ですから、飲み物は各自用意することになります。そのため、ドリンク代はいただくことができません。

では、どうやってマネタイズ(お金を生み出す仕組み)にするのでしょう。それは、サシ飲みの権利を購入してもらうことで解決します。支払いはネットバンキングやPayPayなどを通じて行う方が多いようです。

ただ、注意点もあります。お店の常連さんとサシ飲みするとなれば、お店側の顔が立たなくなります。そのため、SNSなどで店舗の常連とは別に顧客を確保する必要があるでしょう。

人気のキャストで、いつもは席にいる時間が限られていて、思う存分話せないことに不満を持っている男性や、SNSのファンで1対1で話がしたかったという男性なら、オンライン上でもサシ飲みという形でキャストを独り占めできるのは、かなり大きな特典です。

価格も自分自身で設定できるため、個人個人で調整することができるでしょう。オンラインなら感染のリスクもなく、あなたは外出自粛の中でも自宅から仕事ができるというメリットがあります。

お酒が弱いという方も、お酒を飲むふりをしてノンアルコールやジュースに切り替えることもできるため、身体的負担も実際の接客より軽減できるでしょう。

在宅で働ける昼職に転職する

夜職は3密の温床であることに気がついた方の中には、夜職自体を辞めようと考えている方も多いのではないでしょうか。

ただ、昼職に転職すればしたで、コロナの感染リスクが減る訳ではありません。

むしろ通勤ラッシュの電車に乗ってしまうと、夜職の店舗よりもひどい3密状態を経験することになります。対人接客をともなう昼職なら、夜職から転職する意味もあまりないでしょう。

そこでおすすめなのが、在宅勤務が可能な昼職に転職するという方法です。

最近では新型コロナウイルスの影響を受けて、もともと通勤をともなう仕事でも、オンラインで行える業種・職種についてはリモートワークを推奨して取り入れている企業が少なくありません。

特に首都圏では在宅勤務に切り替えて、出社を禁止した会社もたくさんあります。
(参考:FNNプライムオンライン 新型コロナウイルス対策で原則出社を禁止する企業も…国内にも感染対策の動き始まる https://www.fnn.jp/articles/-/24271

これを転機にして、もう通勤しなければならない仕事から、在宅で完結できる昼職に転職する方は、次のことに注意が必要です。

使えるパソコンとネット環境を準備しよう

在宅勤務で求人のある仕事のほとんどは、オンラインだけで完結する仕事です。勤怠管理もネット上で行います。タイムカードの打刻をネットサービス上で行い、給与明細もデータで送付されるのです。

営業職でも事務職でも、その他の専門職でも、最近のリモートワークではWEB会議が欠かせません。そこで必要になるのが、一度に多くの人が出席しているWEB会議に耐えられるだけの十分なネット回線と、相応のスペックを備えたパソコンです。

今自宅にあるパソコンが条件を満たしている方は、すぐにでも応募してみると良いでしょう。自宅のパソコンが古くて使えないという方は、この機会に新調することを検討してみましょう。

最低限のパソコンスキルを身につけよう

リモートワークで求められるのは、パソコンスキルです。WordやExcel、PowerPointなどの基本操作ができた方が、採用されやすいでしょう。

また、WEB会議が行われることを想定して、WEBミーティングアプリやサービスを使いこなせるスキルも必要です。

マイクのオン・オフ、画面切り替え、チャット機能の操作、アイコンやプロフィールの設定などができる人は、在宅勤務の昼職にも転職しやすいでしょう。

まとめ:夜職のデメリットは無くならない!転職も視野に入れて考えよう

新型コロナウイルスがこの先どれくらい拡大し続けるのか、次にやってくる冬にまだ感染が爆発するのか、まだ誰にもわかりません。

しかし、今回の緊急事態宣言を受けて、夜職がどんなに感染リスクが高く、またこのような環境下で続けにくい仕事であるかを実感した方は多いはずです。

このままワクチンの開発を待つ、収束を待つという「待ちの姿勢」だけでは、仕事を失う日も遠くないかもしれません。そうなる前に、オンラインサシ飲みに移行したり、昼職に転職するという新しい策に打って出る方が、実はさまざまなリスクを回避できる可能性が高いのです。

あの時もっと早く行動していれば…と後悔する前に、仕事のやり方をシフトチェンジしたり、昼職への転職も視野に入れて、俊敏に行動にうつしましょう。